福岡市が市有地を不法に占有されながら、長年にわたって放置していたことが明らかになった。市は当該地を有償で譲渡することで占有者と合意。所管する市教育委員会教育環境課は「市としては退去を求めてきたが合意が得られなかったため、例外的な措置として売却することにした」としている。 教育環境課によると、占有されていたのは福岡市南区筑紫丘2丁目の筑紫丘中学校の学校用地88.73平方メートル。同校の外周道路である筑紫丘241号線に隣接しており、現在は個人宅の車庫などが建てられている。もともとは1961年1月、同校の運動場を拡張することを目的に取得し、外周道路を整備した際に余った土地だったという。そこに隣接する国有地に個人の住宅が勝手に建てられており、市有地は自宅敷地として使われていた。 2010年12月、国有地と市有地の占有が20年以上経過し時効により所有権を取得したとして、居住者の親族が国と福岡市を相手