僕は、伊集院光、立川談志のご両名の事をかなり好きで、(あくまでメディアを通じた芸能人としてだけど)人となりもある程度知っているから、伊集院光によるこの話に感銘を受けたのだろうか。 このお二人のキャラクターを知らないと楽しめない話だろうか。 伊集院光『のはなし』「すきな理由」の話 より 2年ほど前になるか、自分の担当している深夜のラジオ番組に立川談志家元をおよびした時のこと。 もともと古典落語の道をドロップアウトして今の世界に逃げこんできた僕としては、談志家元は特別な存在で、何より6年間の修行時代にピリオドを打った理由の一つが「名人立川談志」の落語だった。 仕事疲れか、それが素の状態なのか不機嫌そうにスタジオいりした家元。僕は「機嫌をそこねないうちに」とばかりにその話をした。 「僕は落語家になって6年目のある日、若き日の談志師匠のやった『ひなつば』のテープを聞いてショックを受けたんです。『芝