(2013年8月2日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 麻生太郎氏はナチスを例示した発言を撤回したが・・・〔AFPBB News〕 安倍晋三首相と首相率いる連立与党は極めて順風満帆だった――歴史的な高さの支持率、活況を呈する株式市場、6年ぶりの衆参両院の掌握――ため、すべてを台無しにする方法を編み出すには、ほとんど奇怪な想像力が必要になる。そこへ登場したのが麻生太郎氏とナチスだ。 安倍内閣で副首相と財務相を兼ねる麻生氏は先日、突飛かつ侮辱的な失言で、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)がドイツの大戦間の憲法をこっそり失効させたことを称賛したように見えた。麻生氏は支持者らに対し、日本の保守派が自国の基本法を修正しようとするうえで、ナチスの手口が手本になり得ると語った。 「静かに推進する必要がある」。7月29日の講演記録によると、麻生氏はこう語っている。「ある日気付いたら、ワイマール憲法がナチ