メルセデス・ベンツは日本において、従来の敷居の高いイメージを払しょくする親しみやすいブランド・イメージを消費者に訴求しています。その戦略について分析してみます。 高級ブランドならではの悩み 高級車の代名詞ともいえるメルセデス・ベンツ。「The Best or Nothing.」(最善か無か)とのブランド・メッセージを高らかに謳いあげ、高所得者層のステイタス・シンボルとしての地位を確立しています。 そんなメルセデス・ベンツにも、大きな悩みがあります。あまりにも高級車のイメージ、ステイタス・シンボルとしてのイメージが強すぎて、一般の消費者にとっては親しみやすいとはいえなくなってしまっているのです。具体的にいうと「値段が高いんでしょ」「俺にはまだ早すぎる」、はては「社長とか怖い人の乗り物でしょ」というイメージです。 近年のメルセデス・ベンツは積極的にブランドを拡張し、実に300万円台から3,00