英国の成人約8000人を25年間にわたって追跡調査した最新の研究で、中年期の夜間の睡眠時間が1日6時間以下の場合に認知症の発症リスクが高くなることが明らかになった。このことを報告する論文が、今週、Nature Communications に掲載される。今回の知見から因果関係を確証することはできないが、睡眠時間と認知症リスクに関連があることが示唆される。 全世界で、毎年1000万近くの新規認知症症例が報告されている。一般的な症状は、睡眠パターンの変化だが、認知症発症前の睡眠パターンが認知症の一因である可能性を示唆する証拠が増えている。65歳以上の高齢者の場合には、睡眠時間が認知症リスクに関連しているが、この関連が若年層にも当てはまるかは明らかになっていない。 今回、Séverine Sabiaたちの研究チームは、1985年から英国人7959人の健康状態を調査してきたロンドン大学ユニバーシテ