国軍がクーデターを起こしたミャンマーで拘束され、先月帰国した映像作家久保田徹さん(26)が「こちら特報部」のインタビューに応じた。劣悪な留置施設や証拠の捏造(ねつぞう)、形式だけの裁判について証言。先が見えず、揺れ動いた心中を明かした。だが「ミャンマーの人々の現実を知れば、つらかったと思えない」と語る。視線の先には、国軍の弾圧に苦しみ続ける市民の姿がある。(北川成史) くぼた・とおる 横浜市出身。慶応大在学中からミャンマー国軍が迫害するロヒンギャを題材にドキュメンタリーを制作。「Light up Rohingya」は国際平和映像祭のAFP通信賞を受賞。