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ブックマーク / www.tohoku.ac.jp (124)

  • 高純度なヒトiPS細胞由来網膜神経節細胞の作製 ‐緑内障の根本原因の解明を目指す‐

    東北大学大学院医学系研究科眼科学分野の中澤 徹教授、小林 航大学院生、理化学研究所多細胞システム形成研究センター網膜再生医療研究開発プロジェクトの高橋 政代プロジェクトリーダー、大西 暁士研究員らの共同研究グループは、ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)より高品質・高純度な網膜神経節細胞の作製に成功しました。研究によって、これまで動物モデルで代替研究する以外に困難であったヒト網膜神経節細胞研究の発展に貢献することが期待されます。 網膜神経節細胞は網膜の内側に存在し、その神経突起は束になり視神経となって、眼から脳へ情報を伝える重要な働きをしています。この視神経が障害されると不可逆的な視機能障害を生じることが知られています。緑内障はこの代表的な眼疾患で、日では40歳以上の約20人に1人が罹患しており、失明原因の第1位となっています。視神経障害の病態を評価するには実際に障害となっている組織を採

    高純度なヒトiPS細胞由来網膜神経節細胞の作製 ‐緑内障の根本原因の解明を目指す‐
  • 圧電素子を超える振動発電機能をもつクラッド鋼板を開発 身のまわりの振動から自動車やインフラの振動まで電気に変換 東北大学・東北特殊鋼 共同開発

    圧電素子を超える振動発電機能をもつクラッド鋼板を開発 身のまわりの振動から自動車やインフラの振動まで電気に変換 東北大学・東北特殊鋼 共同開発 東北大学大学院工学研究科材料システム工学専攻 成田史生教授と東北特殊鋼株式会社(山口桂一郎社長)は、大きな逆磁歪効果を示し、振動発電機能を有するクラッド鋼板を共同開発しました。 新開発のクラッド鋼板は、冷間圧延鋼板(SPCC相当)とFeCo系磁歪材料の冷間圧延板とを熱拡散接合させたものです。このクラッド構造によって、FeCo磁歪材料単独の場合よりも数倍から20倍以上の振動発電出力が得られ、電磁力学場の数値シミュレーションにより増幅機構解明にも成功しました。 開発により、身のまわりの生活振動や工場設備などの微小な振動を利用するIoTセンサー用電源から、強靱で衝撃に強い材質を活かして、鉄道車両・自動車などの走行振動や風力・水力などを利用する大型のエネ

    圧電素子を超える振動発電機能をもつクラッド鋼板を開発 身のまわりの振動から自動車やインフラの振動まで電気に変換 東北大学・東北特殊鋼 共同開発
  • におい物質で高血糖を改善 ‐新しい糖尿病治療薬の開発へ‐

    東北大学大学院 医学系研究科 糖尿病代謝内科学分野の山田 哲也准教授、宗像 佑一郎医員、片桐 秀樹教授らのグループは、同 医工学研究科 病態ナノシステム医工学分野の神崎 展准教授、大阪大学大学院医学系研究科 幹細胞制御学分野の宮崎 純一教授らとの共同研究により、鼻の嗅覚神経で「におい」を感知することに役立っている「嗅覚受容体」が、ヒトやマウスなどで、膵臓のインスリン分泌細胞(β細胞)にも存在していることを発見しました。さらに、オクタン酸というにおい物質が、この膵臓β細胞にある嗅覚受容体の一つ(Olfr15)によって感知されると、血糖値が高いときにだけインスリン分泌が促進し、血糖値が改善することを明らかにしました。研究によって、低血糖を起こさずに血糖値を下げる新しい糖尿病治療薬の開発に貢献することが期待されます。 研究成果は、2018年1月24日午前10時(英国時間、日時間1月24日午

    におい物質で高血糖を改善 ‐新しい糖尿病治療薬の開発へ‐
  • 西シベリア上空のメタン濃度は高度によって上昇度に差異があると判明

    国立研究開発法人国立環境研究所の笹川基樹主任研究員と町田敏暢室長らは、国立研究開発法人海洋研究開発機構、東北大学、ロシア科学アカデミー、ロシア水文気象環境監視局と共同で、西シベリアの2ケ所で航空機による観測を20年以上行い、メタン濃度の長期的な傾向とその起源地域を推定しました。全球平均と同じように西シベリアでもメタン濃度は長期的に増加を続けています。この濃度増加の程度は、北部西シベリアのスルグート周辺では高層と低層で違っていました。これは、大気化学輸送モデルの計算によるとヨーロッパ起源のメタンが低層でより減少したためと判明しました。 研究成果は、米国地球科学連合(AGU)の学術誌「Journal of Geophysica Research: Atmospheres」に2017年10月14日付で掲載されました。 論文情報 Sasakawa, M., Machida, T., Ishiji

    西シベリア上空のメタン濃度は高度によって上昇度に差異があると判明
  • 脳磁場を簡便に低コストで計測する高感度センサを開発~心磁場測定の高速化も同時に実現-革新的な医用計測技術~

    東北大学大学院工学研究科応用物理学専攻の安藤康夫教授のグループは、同大学院医学系研究科の中里信和教授のグループおよびコニカミノルタ株式会社のグループとの共同研究で、室温で簡便に動作する、高感度かつ高分解能のトンネル磁気抵抗(TMR)素子生体磁気センサ(以下、TMR磁気センサ)を開発し、脳活動の一つであるα波の検出に成功しました。液体ヘリウムを使用しない室温で簡便に動作可能な素子で脳磁信号を検出したのは世界で初めてのことです。脳磁は脳波と比較して脳活動の情報を遙かに多く提供するため、簡便に室温で脳磁測定が可能になったことで、診療からヘルスケアに至るまで、幅広く脳磁測定技術が普及すると考えられます。 また、心磁場の検出に関しては信号を積算することなく、リアルタイムで波形を観測することに成功しました。これまでは液体ヘリウムを使用するSQUID素子を用いた装置でしか測定できず、診療所レベルへの普及

    脳磁場を簡便に低コストで計測する高感度センサを開発~心磁場測定の高速化も同時に実現-革新的な医用計測技術~
  • FeNi超格子磁石材料の高純度合成に世界で初めて成功 -高性能レアアースフリー磁石の実用化に大きく前進-

    東北大学金属材料研究所の嶋田雄介助教、水口将輝准教授、高梨弘毅教授は、NEDOプロジェクトにおいて株式会社デンソーを中心とする産学連携グループとともに、鉄とニッケルが原子レベルで規則配列したFeNi超格子磁石材料の高純度合成に世界で初めて成功しました。 FeNi超格子磁石は、高い磁石性能を期待されており、今回の成果は高性能レアアースフリー磁石の実用化を大きく前進させるものです。 今後は、FeNi超格子磁石材料のモーター用永久磁石への適用を目指して、高い性能を引き出す材料形状や成形法を検討していきます。 研究成果の詳細は、2017年10月16日に英国の科学雑誌Scientific Reportsに掲載されました。 詳細(プレスリリース文) 問い合わせ先 ■研究に関すること 東北大学金属材料研究所 准教授 水口将輝 TEL:022-215-2377 E-MAIL:mizuguchi*imr

    FeNi超格子磁石材料の高純度合成に世界で初めて成功 -高性能レアアースフリー磁石の実用化に大きく前進-
  • 世界遺産・小笠原の土壌動物壊滅-意外な生物が原因だったことを解明-

    小笠原諸島の森林では、落葉の下におびただしい数のワラジムシ類とヨコエビ類が住み、土壌動物―森の分解者として重要な働きをしていました。ところが1980年代以降、父島全域と母島の広い範囲でこれらの土壌動物が、忽然と姿を消してしまいました。その原因はずっと謎でしたが、東北大学大学院生命科学研究科の篠部将太朗氏(修士課程1年)らは、日森林技術協会、自然環境研究センターと共同で、この奇妙な土壌動物の「集団失踪事件」の犯人が、80年代初めに小笠原に侵入した外来生物―陸生ヒモムシの1種であることを突き止めました(図)。 実験の結果、この陸生ヒモムシは、ワラジムシ類、ヨコエビ類、クモや昆虫など節足動物を広く捕することがわかりました。母島の調査から、陸生ヒモムシの侵入地点では、その捕によりワラジムシ類とヨコエビ類がほぼ全滅、土壌中の節足動物全体も激減したことがわかりました。またワラジムシ類を主とする

    世界遺産・小笠原の土壌動物壊滅-意外な生物が原因だったことを解明-
  • 植物が宇宙で成長するための機能を解明 微小重力下では、根が高水分側に伸びることを発見

    発表のポイント 植物の根は、生存に必須な水を取り込むために、地上(重力環境下)では重力に応答し下側に伸びるだけでなく、水分勾配にも応答して水分の多い方向に伸びる。 微小重力下では、水分勾配により敏感に応答して高水分側に根が伸びることを、宇宙実験によって明らかにした。 宇宙居住のための閉鎖生態系で植物を効率的に栽培するための、節水型養水分供給法の開発に貢献することが期待される。 概要 東北大学大学院生命科学研究科の高橋秀幸教授らのグループは、宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 等と共同で、国際宇宙ステーションの日実験棟「きぼう」で宇宙実験を実施し、キュウリの根が微小重力下(µG)では水分の多い方向に伸びることを明らかにしました。「きぼう」実験室内で人工的につくりだした地球と同じ重力環境(1G)におかれた根は、水分の多い・少ない方向と関係なく、重力方向(下側)に伸びました。また、キュウリの根

    植物が宇宙で成長するための機能を解明 微小重力下では、根が高水分側に伸びることを発見
  • アルツハイマー病の原因遺伝子を推定-特殊な遺伝子

    発表のポイント 高齢化に伴いアルツハイマー病患者が増加しており、社会問題となっている。 近年、様々な病気の原因として遺伝子の数の変化が注目されており、アルツハイマー病についても数の変化が原因となる遺伝子群が報告されているが、当に原因となる遺伝子の特定は困難であった。 研究では、数の変化に弱い特殊な遺伝子"オオノログ"に着目し、進化学的なアプローチを医学へ応用して原因遺伝子の絞り込みに成功した。 遺伝子数の変化が関与する病気において、オオノログを用いた原因遺伝子の推定が有効であることを示している。 概要 東北大学大学院生命科学研究科の牧野能士准教授らのグループは、アルツハイマー病患者に特有のゲノム領域に含まれるオオノログという特殊な遺伝子に着目することで病気の原因となる遺伝子を多数推定しました。研究では、アルツハイマー病の発症と関わりが強い脳での遺伝子発現量調査、及び、マウスを用いた遺

    アルツハイマー病の原因遺伝子を推定-特殊な遺伝子
  • 自分の歯が多く保たれている高齢者は健康寿命長く、要介護日数短い

    東北大学大学院歯学研究科の松山祐輔歯科医師は、高齢期に保持できている歯の数が多い人は健康で長生きであることを明らかにしました。 今回、全国24自治体の要介護認定を受けていない高齢者を追跡したデータを分析し、要介護になる前の歯の数と、寿命・健康寿命(日常生活に制限のない期間)・要介護でいる期間の関連を調べました。その結果、自分の歯が多く保たれている人は、0の人にくらべ、寿命が長いだけではなく、健康寿命が長く、要介護でいる期間が短いことがわかりました。 これにより歯の健康を保つことが、健康寿命の延伸と要介護でいる期間の短縮に寄与する可能性が示されました。 この研究成果は、2017年6月13日米国科学誌Journal of Dental Researchに掲載されました。 ポイント 高齢者を追跡した大規模データを分析し、要介護になる前の歯の数と、寿命・健康寿命(日常生活に制限のない期間)

    自分の歯が多く保たれている高齢者は健康寿命長く、要介護日数短い
  • 離れた地域の植物間の生殖を妨げる新しい仕組みを解明 ~「遺伝子重複」が新たな他者認識システムを生み出す~

    発表のポイント 植物の種の存続には、適切な交雑相手との子孫を残すことが必要であり、植物は適切な交雑相手を選別するための様々な仕組みを発展させてきた。 遠く離れた地域の同じ種の植物に由来する花粉を認識して拒絶する仕組みを新規に解明した。 自己認識遺伝子の重複によって新しい他者認識を生み出す点が興味深い。 アブラナ科野菜(白菜、カブ、小松菜など)をより採種効率の良い品種に改良するような応用が期待される。 概要 東北大学大学院生命科学研究科の渡辺正夫教授、高田美信技術専門職員らの研究グループは、大阪教育大学、奈良先端科学技術大学院大学、東京大学、三重大学、チューリッヒ大学(スイス)、横浜市立大学、忠南大学(韓国)との共同研究で、同じ種であるにもかかわらず、日とトルコという離れた地域由来のアブラナ同士に生じる不和合現象(受粉・受精を妨げる反応)を支配するめしべ♀側と花粉♂側のそれぞれ他者を認識す

    離れた地域の植物間の生殖を妨げる新しい仕組みを解明 ~「遺伝子重複」が新たな他者認識システムを生み出す~
  • 超低損傷3次元InGaN量子ナノディスク創成により発光効率100倍に-バイオテンプレート極限加工により次世代高効率窒化物量子ドットLED実用化に道-

    超低損傷3次元InGaN量子ナノディスク創成により発光効率100倍に-バイオテンプレート極限加工により次世代高効率窒化物量子ドットLED実用化に道- 東北大学材料科学高等研究所(AIMR)および流体科学研究所(IFS)の寒川誠二教授・肥後昭男助教(現 東京大学大規模集積システム設計教育研究センター)らのグループは、東北大学金属材料研究所の谷川智之講師、北海道大学大学院情報科学研究科の村山明宏教授・高山純一技術職員、北見工業大学の木場隆之助教らの研究グループと共同で、独自技術であるバイオテンプレート技術と中性粒子ビーム加工技術を融合して世界で初めて高均一・高密度・超低損傷の直径5ナノメートル(以下、nm)の3次元窒化インジウムガリウム/窒化ガリウム(以下、InGaN/GaN)量子ドット(量子ナノディスク構造)を作製することに成功しました。これは、トップダウン加工(ドライエッチング)で作製され

    超低損傷3次元InGaN量子ナノディスク創成により発光効率100倍に-バイオテンプレート極限加工により次世代高効率窒化物量子ドットLED実用化に道-
  • 妊婦の医薬品・サプリメント使用実態を調査 ‐12週以降に使用した妊婦の割合は、68.8%‐

    東北大学大学院医学系研究科環境遺伝医学総合研究センターの小原 拓 准教授(薬学)と西郡 秀和 准教授(産科学)らのグループは、日全国の約10万人の妊婦を対象とし、妊婦における薬使用の実態を調査しました。 これにより妊娠前・妊娠中の半数以上が医薬品・サプリメントを使用していることが明らかとなりました。 研究は、コアセンター(国立環境研究所)、メディカルサポートセンター(国立成育医療研究センター)、ユニットセンター(大学等、全国15カ所)との協働により環境省が実施しています。また、国立研究開発法人日医療研究開発機構の支援を受けて行われました。 研究成果は、2017年4月10日Pharmacy誌(電子版)に掲載されました。 ポイント 妊婦の薬使用についての情報が少ない現状を踏まえ、全国約10万人の妊婦を対象とし、その実態調査をおこなった。 調査において、妊娠前・妊娠中の半数以上の妊婦が、

    妊婦の医薬品・サプリメント使用実態を調査 ‐12週以降に使用した妊婦の割合は、68.8%‐
  • スピン波の新たな分光法を開発 ~スピントロニクスの発展貢献に期待~

    東北大学材料科学高等研究所(AIMR)の橋佑介特任助教、齊藤英治教授(兼 金属材料研究所)の研究グループは九州大学大学院理学研究院の佐藤琢哉准教授らと共同で、静磁波の分散関係を簡便に決定する「新しいスピン波の分光法」を開発しました。従来の原子炉を必要とする中性子線や、複雑な検出系が必要な光学手法と異なり、手法は実験室レベルで実現可能な測定システムを実現します。このシステムによって、スピントロニクスに利用される様々な物質におけるスピン波の性質を簡便に測定することが可能になりました。 今回新たに開発した分光法では、高速時間分解磁気イメージングの技術を応用してサブナノ秒の波の変化を電気的に検出して分光すること(フーリエ変換法)に成功しました。この測定手法を用いて、典型的な磁性材料であるLu2.3Bi0.7Fe4.2Ga0.8O12のスピン波を観測したところ、理論的に予想されていた静磁波領域の

    スピン波の新たな分光法を開発 ~スピントロニクスの発展貢献に期待~
  • 失明に繋がる網膜疾患の病態を一部生体組織チップ上で再現 病態解析や創薬スクリーニングへの応用に期待

    発表のポイント 眼内の網膜と呼ばれる光を感知する神経組織の一番外側の構造を模倣して、チップ上でヒト由来の網膜の細胞と血管の細胞を培養しました。 チップ上の細胞を低血糖状態や低酸素状態にすると、血管の細胞が網膜の細胞側に移動し、網膜の細胞がダメージを受けることを示しました。 滲出型加齢黄斑変性の主要な病態である新生血管の発生を一部再現したものであり、病態解析や創薬スクリーニングに応用できる可能性があります。 概要 ヒトでは感覚入力の約80%が眼からの入力であるため、失明に繋がる網膜疾患を罹患すると、患者の生活の質の著しい低下を招きます。加えて、網膜疾患は高齢者に多く、超高齢化社会を迎えた我が国では視機能障害対策が喫緊の課題となっています。網膜疾患に対する医薬品候補化合物の評価には、疾患モデル動物が使われていますが、ヒトと動物の種差があるので得られる結果の信頼性が必ずしも高いわけではなく、コス

    失明に繋がる網膜疾患の病態を一部生体組織チップ上で再現 病態解析や創薬スクリーニングへの応用に期待
  • 線虫の実験により、高温ストレスによる筋細胞の崩壊メカニズムを解明 ―熱中症の重症化予防に期待―

    発表のポイント 熱中症は、高温や多湿な環境下で長時間活動することで、深部体温が上昇した際に生じ、めまい、倦怠感や筋攣縮など の症状がみられるが、悪化した際は、骨格筋などの横紋筋融解症が生じ、筋細胞内成分が血中に流出し、尿細管を閉塞、腎不全を来たし、死に至る。 今回、モデル生物の一つ線虫(Cエレガンス)を用いて、高温ストレスにより筋細胞内のカルシウム濃度が上昇することで、ミトコンドリアの断片化を来し、最終的に筋細胞の崩壊に至る経路を突き止めた。 研究成果は今後、ヒト熱中症による重症化症状の予防につながることが期待される。 概要 東北大学大学院生命科学研究科の門間健太(博士後期課程学生)と東谷篤志教授らの研究グループは、ヒト熱中症のモデル系として線虫を用いた高温ストレスによる筋細胞の崩壊メカニズムを明らかにしました。高温によりカルシウム濃度が過剰に上昇し、その結果、ミトコンドリアの断片化が生

    線虫の実験により、高温ストレスによる筋細胞の崩壊メカニズムを解明 ―熱中症の重症化予防に期待―
  • "自己集積"で量子ドットの発光を自在に制御 ~太陽... | プレスリリース・研究成果 | 東北大学 -TOHOKU UNIVERSITY-

    発表のポイント 蛍光特性を示すCdS量子ドットと液晶性を示すデンドロンとから"有機無機ハイブリッドデンドリマー"を開発した。 "有機無機ハイブリッド化"により量子ドットが液晶となり自己集積的長周期構造を形成することを見出した。 CdS量子ドットが示す長周期構造はこれまでになく非対称性の高いものであった。 自己集積したCdS量子ドットのナノ組織構造制御により蛍光発光強度を自在かつ可逆的に制御できることをはじめて見出した。 観察された光エネルギー移動を活用することで、太陽電池の効率アップやLEDの高輝度化につながることが期待される。 概要 東北大学 多元物質科学研究所 蟹江澄志 准教授、松原正樹 博士 (現 仙台高等専門学校 助教)、村松淳司 教授(同研究所所長)、シェフィールド大学 Goran Ungar教授らの研究グループは、東北大学 多元物質科学研究所 秩父重英 教授グループおよび九州大

    "自己集積"で量子ドットの発光を自在に制御 ~太陽... | プレスリリース・研究成果 | 東北大学 -TOHOKU UNIVERSITY-
  • がん細胞を効果的に傷害する

    がん細胞を効果的に傷害する"薬効ルール"を発見!~高い薬効を有する低分子型抗体の簡便なスクリーニング手法の開発に成功~ 熊谷 泉(東北大学名誉教授)、梅津 光央(東北大学大学院工学研究科教授)杉山 在生人(東北大学大学院工学研究科博士後期課程3年、日学術振興会特別研究員)らの研究グループは、がん細胞を効果的に傷害でき、治療薬として有望な組換え抗体分子を簡便にスクリーニングする手法の開発に成功しました。 研究グループは、実際にこの手法を用いることでがん細胞に対して従来より約1千倍高い薬効を示す組換え抗体の創製に成功し、また高い薬効を示す組換え抗体に共通した特徴を明らかにすることができました。スクリーニング手法の確立により、組換え型がん治療抗体開発の更なる加速が期待されます。 この研究成果は、2017年6月6日付(英国時間)で「Scientific Reports(オンライン版)」に掲載さ

    がん細胞を効果的に傷害する
  • 磁力線の発散と伸長を引き起こすプラズマ状態の遷移条件を明らかに―無電極宇宙プラズマ推進機の実現へ一歩前進―

    無電極ヘリコンプラズマスラスタは、宇宙空間における次世代の推進エンジンとして期待されています。 東北大学大学院工学研究科電気エネルギーシステム専攻高橋和貴准教授、安藤晃教授らは、無電極ヘリコンプラズマスラスタを実現する上で最も大きな課題とされている磁力線からのプラズマ離脱・放出をもたらす磁力線の発散と伸長を引き起こすプラズマ状態の遷移条件を、室内実験により明らかにしました。 研究成果は、2017年6月2日(米国時間)に、Physical Review Letters(American Physical Society)のオンライン版に掲載されました。 図:今回観測された、磁力線発散と伸長の遷移イメージ図(図中左上がプラズマ誘起磁場計測結果、青線が外部から印加した磁力線、赤線がプラズマによる伸長が顕著になった場合の磁力線イメージ)。 詳細(プレスリリース文) Press release

    磁力線の発散と伸長を引き起こすプラズマ状態の遷移条件を明らかに―無電極宇宙プラズマ推進機の実現へ一歩前進―
  • 全身持久力を高く継続的に保つと2型糖尿病の発症リスクが低いことを支持

    東北大学大学院医工学研究科の門間 陽樹助教と永富 良一教授(兼大学院医学系研究科)は、東京ガス株式会社および国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所と共同で勤労者男性を対象とした追跡調査を行い、一時的に高い全身持久力よりも継続的に全身持久力が高いほうが、その後の2型糖尿病発症の低いリスクと関連することを明らかにしました。 現在、「全身持久力(ジョギングやランニングで高めることができる体力)を高く保つことは、2型糖尿病の予防につながる」という考えは広く受け入れられていますが、実は、この考えは当かどうか実際に検討されていない、いわば通説です。研究はこの一般に広く受け入れられている通説に対して直接支持するデータを世界で初めて示した重要な報告です。この成果は、2017年5月16日に、Medicine & Science in Sports & Exercise(電子版)に掲載されました。 【

    全身持久力を高く継続的に保つと2型糖尿病の発症リスクが低いことを支持