最近、映画作品における黒人女性のキャスティングについて物議を醸すケースが立て続けに起きた。2019年の『グラミー賞』新人賞にもノミネートされた歌手ハリー・ベイリーが、実写版『リトル・マーメイド』で主役の人魚アリエルを演じるという話題と、『007』シリーズ次回作で、007のコードネームを名乗る人物の役を、英国人俳優のラシャーナ・リンチが演じるのではという噂である。 このようなキャスティングには、どのような意図があるのだろうか。ここでは、そのような決定に至る様々な背景や実例を紹介しながら、それらをどう受け止めるのかについて考えていきたい。 「ディズニー第二次黄金期」の起点となった『リトル・マーメイド』の実写版キャスティングに賛否 近年、ディズニーの実写製作を担当する「ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ」では、過去のディズニー長編アニメーション作品を基にした実写リメイク作品を次々に製作している。
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