話し方についてコンプレックスを持っているITエンジニアは少なくないのではないか。かく言う記者も,話し方には全く自信がない。 例えば,編集会議の場での発言。記者が「これについて話をしたい」と思って,勢いよく発言をし始める。ところが,どんどん話はよれていってしまう。 話がよれると焦りも募る。「おいおい,話がどんどんよれていくじゃないか。なんとかしなきゃ」。こう思うものの,話の内容は脱線に脱線を重ねていく。結局,話の結論が自分でもよく分からないまま,話が尻すぼみになってしまう。 こういうときの後味の悪さは,思い出すのもいやなくらいだ。しかも,そういう時に限って,追い討ちをかけるようなことを言われる。入社して2,3年のころ,ある会議の後に,先輩からこう言われた。 「お前の話,あんま良く分かんないんだよな」 先輩は笑顔かつ明るい口調で,記者のトドメを刺した。その表情と指摘された内容のギャップが,記者