2009年7月24日の日本経済新聞朝刊では、「電気自動車を本格量産、三菱自と富士重」という見出しで、電気自動車(EV)の本格量産開始を報じた。この「EV時代」の幕開けに重要な役割を果たしているのが、高性能リチウムイオン電池である。 この電池のキーマテリアルともいえるリチウムであるが、過去には資源量が心配され価格が高騰したこともあった。しかし、最近の研究では十分な量があるとされており、リサイクルや海水からの回収への期待も高まっている。低炭素社会への転換を推し進めるためにも、リチウム資源の有効利用が期待される。 「三菱自動車工業と富士重工業が電気自動車の新型車を発売した。それぞれ蓄電容量が大きい高性能リチウムイオン電池を搭載し長距離走行が可能」──これは2009年7月24日の日本経済新聞朝刊の記事である。さらに、その報道から約1カ月前になる2009年6月20日の日経新聞朝刊によれば、日産自動車
中国はチベット自治区がリチウムの産地で、中国最大のリチウム生産を誇る扎布耶(Chabyer ザブイェ)塩湖では昨年、生産拡張工事を決めた。投資総額は10億8400万元で、拡張工事終了後には、年産能力は、リチウム2万トン、酸化リチウム5000トン、金属リチウム500トン、高純度リチウム200トン、リチウム材30トン、リチウム化合物490トンとなるという。 しかし、中国ではレアアース(希土類)について「レアアース生産・輸出の厳格な規制を求める建議」が全人代に提出され、中国で幅広い注目を集めている。リチウムについても輸出を規制する可能性は強い。 2009/4/22 中国がレアアースの輸出を制限? リチウムの埋蔵量ではチリとボリビアが全世界の80%近くを占める。 現在チリで採掘されているのはアタカマ塩湖(Salar de Atakama)にある塩の鉱床。 未開発で世界の埋蔵量の50%近くを保有する
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 持続可能なモビリティーに向けた次世代自動車として、燃料電池車とともに世界の自動車会社による各種電気自動車の開発競争が激しくなってきた。いわゆる電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HV)、そしてプラグインハイブリッド車(PHEV)である。 いずれの車種もバッテリーとしてリチウムイオン電池を搭載する。したがって、このリチウムイオン電池の開発が次世代自動車のカギを握っているわけだ。そのため、自動車会社各社は電池の開発をめぐり関連企業との戦略的パートナー関係を構築するなど、その動きは世界中で活発化してきている。 現在のハイブリッド車には、ニッケル・水素電池が使われている。しかし、エネルギー密度が低く、電池による走行距離はわずか十数キロメートルであるた
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