サウジアラビアの国王は今年、一束の稲を受け取る儀式を行った。サウジの海外農業投資のためのアブドラ国王イニシアティブと呼ばれる計画の下で生産された最初の収穫物の一部である。 稲はエチオピアで栽培されたものだ。ここではサウジの投資家連合が1億ドルを投じ、エチオピア政府からリースされた土地で小麦や大麦、米を栽培しようとしている。 投資家は最初の数年間は税金を免除され、すべての収穫物をサウジに輸出することができる。 その一方で、国連世界食糧計画(WFP)は2007~11年の間に、飢餓と栄養失調の恐れがあると見られる460万人のエチオピア人に23万トンの食糧援助を提供するために、サウジの投資家たちとほぼ同額(1億1600万ドル)の資金を投じる。 サウジの計画は、世界の貧困国で猛烈な勢いで広がりを見せつつ、同時に物議を醸している流れの一例だ。資本を輸出する一方で食糧を輸入する国々は、資本を必要
農文協から出ている「世界の食文化」シリーズの第10巻「アラブ」編を読んでいたら、面白い記述が見つかった(p.71-72)。ダマスカスの人の話で「幼少のころ、ダマスカス市内よりも上流部に当たる給水泉で、手ですくって水を飲もうとしたところ、母親にこっぴどく怒られた、という。手を使うと下流の人の飲み水を汚すことになるから器を使いなさい、と言われたのいだそうだ」。 れを「歴史的シリア」の項目の筆者黒木英充氏は「水の公共性」と呼んでいるが、確かにシリア人は良い人が多い。もちろん、これはシリアに限らず、乾燥地帯が多い中東では、「水の公共性」の意識は高いのは事実だ。 水の公共性に限らず、アラブ人は一般的にきわめてモラルが高く礼儀正しい。もちろん一部にはぼったくりもあるが、第三世界としてはまだまだ大人しいほうだ。 ところで、ふと東アジアの状況を考えると、われわれの隣にある巨大な中国には「水の公共性」
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