その日、古い民家が続く広くはない 夜道を実家に向って急いでいた。 左傾のイラスト中のクネクネした影はoldboy君である。 その時、彼の目に異様な強い灯りが 飛び込んで来た。 高い切妻屋根の軒下で、 その火球は見る見る大きくなっていく。 oldboy-elegy君、瞬間、火事かと思い大声で叫びそうになっていた。 だがその火球は大きくなりながら燐家の同じ切り妻屋根の軒下に移り、吸い 込まれるようにその家の内に消えた。 一瞬の出来事であった。 そして彼の心中には「!!??」の残影が焼き付いたまま、今になる。 あとには、火事場の臭気も気配なく、ただ暗闇が辺りを包んでいるのみであった。 文章にすれば、たったこれだけの事である。 ★1 彼、基本こんな不条理な出来事とは全く無縁の人であった。 oldboy-elegy君、当時大学2回か3回生のころの話である。 ざっと50年も昔のことで生粋の左翼系学生