誰でも「点字」を読めるようにしたい。そんな思いから生まれた新しい点字フォントがじわじわと広まっている。その反響は遠く離れたブラジルからも。生みの親は高橋鴻介さん(24)。見据えるのは2020年以降、文字に隔たりのない社会だ ―。 デザイナー 高橋鴻介が「点字」を再発明するまで。 24歳の青年が「新しい点字」をつくった。この発明は、私たちの生活を少しずつ、でも、確実に変えていくだろう。 「Braille Neue(ブレイルノイエ)」 そう名付けられた新しい点字フォント。由来はさまざまなサインで用いられている標準的なフォントの「Helvetica Neue(ヘルベチカノイエ)」をもじっており、英語と日本語に対応する。なによりもすごいのが、これまでの点字に応用ができること。何が書かれているかわからなかった点字に上書きすることで、目で読める文字となる。 ブラジルのデザイナーから「SとIが読みにくい