福島県では6年連続で胃がんが「有意な多発」 そこで、本誌昨年6月7日号掲載の拙稿(東京電力福島第一原発事故と「全国がん登録」 福島県、「最短潜伏期間」過ぎた胃がんで「有意な多発」)に引き続き、16年と17年のデータをもとに、「全国胃がん年齢階級別罹患率」と福島県の同罹患率を比較してみることにした。 男女ともにさまざまな年齢層で、全国平均を上回っている年齢階級が散見される。 次に、全国と同じ割合で福島県でも胃がんが発生していると仮定して、実際の罹患数と比較してみる検証を行なった。疫学の手法で「標準化罹患率比」(略称SIR、standardized incidence ratioを計算する方法だ。全国平均を100として、それより高ければ全国平均以上、低ければ全国平均以下を意味する。 福島県の胃がんについて、08年から17年までのSIRを計算してみた結果は、次のとおり。 【胃がん】福島県罹患数