新型コロナウイルスの影響で、牛乳などの原料となる生乳が大量に余って廃棄される懸念が広がる中、富山市にあるメーカーでは出荷できずに余った牛乳、およそ1万5000本を医療機関や福祉施設などに無料で提供することを決めました。 新型コロナの感染拡大後、生乳の生産量が増加する一方で、業務用のバターや脱脂粉乳の需要が落ち込んでいて、この年末年始は生乳がかつてない規模で余り、大量に廃棄される懸念が全国的に広がっています。 富山市の牛乳メーカー「とやまアルペン乳業」でも、バターなどの需要の落ち込みに加え、学校が冬休みに入り、給食向けの出荷がなくなると、毎日およそ10トンの余剰が生じる深刻な事態になると見ています。 このためメーカーでは、今月20日から来年1月20日までの間、出荷できずに余った牛乳を、県内にある医療機関や福祉施設の職員、それに子ども食堂などに無料で提供することを決め、提供先を募っています。