国会の開催には後ろ向きで、審議を開いても議員たちはスマホいじり……。そのように国会が軽んじられる背景の一つに、自民党の「事前審査」の存在があるとされる。党内会議で内閣提出法案などを審査する半世紀以上続く慣習で、この場で与党議員と官僚の間で実質的な調整が済んでしまい、国会が退屈なセレモニーになっているからだ。著書「ブラック霞が関」で官僚の過重労働の実態を明かした元厚生労働官僚の千正康裕さん(46)は、事前審査が「ブラック化」の根本原因の一つだとして改革の必要性を唱えている。その真意とは。千正さんへのインタビューを前後編で掲載する(後編は11月12日に掲載)。【聞き手・大場弘行】 ――著書のなかで「官僚の労力を最も割かれるのが国会対応だ」と述べています。自民党の事前審査とどう関係しているのですか。 ◆官僚は国会の答弁書づくりのために深夜残業や休日対応を強いられるのです。これは質問の事前通告が審
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