有名な白人至上主義者であり、〈オルタナ右翼〉(alt-right、オルト・ライト)運動の創始者、リチャード・スペンサー(Richard Spencer)が、2017年1月、インタヴュー中に顔を殴られた。このときの映像ほど、見ていて気持ちいいものはないだろう。この映像により、ネオ・ナチを殴ってもいいか否か、という議論がネット上で盛り上がった。白人至上主義者たちの顔を殴ればいくぶんスッキリするかもしれないが、いうまでもなく、殴ったからといって、彼らをどう捉えたらいいのかはハッキリしない。 しかし、たとえば元ネオ・ナチと話せば理解できるかもしれない、とわれわれは思い当たり、アンジェラ・キング(Angela King)、トニー・マカリア(Tony McAleer)、フランク・ミーインク(Frank Meeink)に話を訊いた。ヘイト団体隆盛の根底には何があるのか、なぜ彼らはヘイト団体を抜けたのか、