夫のオットー氏(仮名)の勢いが止まらない。大人気である。何を書いても夫ばかりが株を上げ、評価を高め、イケメンだ男前だと褒めそやされ、一方で筆者の私は「自慢話乙」「何様」「こんな立派な夫に見合うほどの妻か?」と叩かれる始末。割が合わない。本人も調子に乗っている。「次は何書くの?」と首を突っ込んでは「まぁ、もっとストレートに俺への愛を綴ればいいよ!」とドヤ顔をかます。正直イラッとする。 いっそのこと誰もが幻滅する話を書いてバランスをとってやろうかとも思ったが、「やっぱりあの女が結婚できるのはその程度の男だ」と納得されるか、「ひどい書かれようでオットー氏かわいそう! 鬼嫁!」と非難され、どう転んでも私の評判が地に落ちるのがオチだ。割が合わない。それでも一つだけ主張させていただきたい。こと外敵排除に関しては、どう考えても私のほうがよっぽど「男前」であると。 秋の夜長を泣き通す 雨が降り続く九月の蒸