今からはるか昔。 戦国の世。 ある村で 侍が率いる農民と 村の作物を奪おうとする野武士との戦いが、繰り広げられた。 最後の決戦の時。 雨の中 刀と槍、火縄銃を使った 激烈な戦いが続いた。 馬に乗って襲ってくる野武士。 その野武士を追い詰め、 槍で突き殺す村人たち。 すさまじい蹄の音。 ずぶ濡れで 泥まみれになって やるかやられるか、 息絶えるまで戦いは続いた。 そしてついに、決着はついた。 勝ったのは、 侍と農民たちだった。 互いに多くの犠牲者が出た。 七人いた侍のうち、 生き残ったのは三人。 しかし侍は、 この戦いで 何ら報酬をもらえるものではなかった。 どこかの君主に取り立ててもらえるわけでもない。 「腹いっぱいの飯が食える」 それだけが、彼らへの見返りだった。 いったいなぜ侍は、 農民のために 困難な戦を請け負ったのだろうか。 侍と農民、そして野武士の戦。 これは現実の話ではありませ
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