「楽しくなければテレビじゃない」というスローガン タレントの中居正広氏の女性トラブルをきっかけに、フジテレビが「性接待」への組織的関与を疑われて深刻な危機に直面している。 そんななか、「公共の電波を利用しているのにけしからん」といった批判が噴出している。国民の財産である電波を独占しているのだから、報道機関として公共性の高さを自覚しなければならない──こんな議論である。 ここで一つ疑問が出てくる。そもそもフジテレビは報道機関なのか? むしろエンターテインメント(エンタメ)企業ではないのか? フジテレビは1980年代から「楽しくなければテレビじゃない」というスローガンを掲げ、かつてバラエティ番組中心の編成で黄金時代を築いている。その意味で圧倒的にエンタメ企業だ。 渦中の港社長はバラエティ番組で出世 経営幹部もエンタメ出身。例えば、1月17日の記者会見で失態を演じた港浩一社長。「とんねるずのみな