ヒルズ族も今は昔。新世代のIT起業家は、お金にも会社にも、事業にも執着しない。柴田陽は「自分のやりたいこと」にこだわり抜き、28歳にして4社目を経営中だ。 トップ30%が起業し、下位30%が大企業の奴隷に これまでの私の経験からいうと日本のベンチャー起業家(アントレプレナー)というのは正直なところどうなんだろう……と思う人が多かった。ほんとうに一見詐欺師にしか見えなかったり、金儲けしか考えていなかったり、なんのためにその企業を起こそうとしているか(ほんとうに世の中のニーズにこたえる気があるのか)、意味が不明でこちらとしても投資するかどうかの判断にさえ至らないケースが多々あったのだ。 一方、アメリカでは例えばハーバード大学の卒業生のトップ30%の優秀な学生はベンチャー起業家となる。その次の3分の1が先輩や友人のベンチャー企業で採用され、一番あほな連中が大企業に就職する、ということになる。