壁がカラフルになり、「行きやすくなった」と児童に好評のトイレ(27日、兵庫県西宮市の市立瓦林小で)=宇那木健一撮影 色の力でトイレのにおいが気にならなくなる――。色彩が心理に及ぼす影響を研究する大手前大学(兵庫県西宮市)の山下真知子教授(65)がそんな実験成果を発表し、注目されている。「くさい」「汚い」といった印象の強い学校トイレの壁を塗り替えた結果に基づいており、塗料メーカーなどから問い合わせも寄せられている。 「鮮やかな色がついてから、トイレに行きやすくなった」。27日、兵庫県西宮市の市立瓦林小学校で男子児童(11)が爽やかな緑色のトイレの壁を見ながら話した。同校は2014~15年に山下教授の研究に協力してトイレの壁の色をベージュから鮮やかな緑や青、赤などに替えた。 山下教授は09~16年度、西宮市や同県尼崎市の小中学校に協力を依頼し、計21校200か所のトイレの色の塗り替えを監修。ト