※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2023年4月号からの転載になります。 『シン・仮面ライダー』から生まれた完全オリジナルストーリー『真の安らぎはこの世になく-シン・仮面ライダーSHOCKER SIDE-』(集英社)。早くも1巻が3月10日に発売された。SHOCKERの絶望の物語が、社会に、私たちに問いかけるものとは? 今もなお、広がり続ける「仮面ライダー」の世界。そこに携わるお二人に話を伺った。 取材・文=松井美緒 ――『真の安らぎはこの世になく』のSHOCKERサイド、緑川博士とその息子イチローに焦点を当てた物語にとても惹きつけられました。 山田胡瓜さん(漫画脚本/以下、山田) 映画『シン・仮面ライダー』のコミカライズであるのはもちろんのこと単体作品として、一つの作品として、このマンガを面白いものにしたいと強く思いました。ですからストーリーも映画をなぞるものではなく、スピンオフというか、