次世代送電網「スマートグリッド」に向けた取り組みが本格化している。三菱電機とNECの新社長は、それぞれ重点事業と定めて、戦略を語る。三菱は海外での消費地生産を加速、NECは売上高1000億円を狙う。 IT(情報技術)・電機業界の将来を担う新産業として「スマートグリッド」が脚光を浴びている。 スマートグリッドとは、ITを駆使して、効率的な送配電を行う次世代送電網を指す。これまでの画一的な発電システムと異なり、太陽光による発電を効率的に分散したり、家庭での電力利用を細かく管理したりするなどエネルギー効率を高める。発電所と各家庭がインターネットでつながり、発電を効率化する仕組みも備える。発電所から送電・変電所、家庭の電力メーターに至るまで、電力網内の設備がスマートグリッド対応へと置き換わる。2010 年から2030年までの20年間で、スマートグリッド関連市場は日欧米で累計116兆円になるとの予測