プロジェクトをやり遂げたいが作業を先延ばししてしまう、というのは、誰もが経験していることですね。プロジェクトを重視していないことが原因でやらない、というパターンもあれば、非常に大切だと思っていながらつい他のことをしてしまう、というパターンもあります。かくいう私も、採点する論文を山ほど抱えている時に限って、家の掃除をしてしまったりします。採点をしなければならないことは頭ではわかっているのですが。 では、私たちが先延ばしをするのはなぜなのでしょう? 人間は、時おりこういうことをするようにできているのでしょうか? それとも作業に対する心構えか何かが間違っているのでしょうか? これらは、目標追求に関する私の研究の中核をなす疑問であり、ここに、人が先延ばしをする理由とその克服法のヒントが隠れているかもしれなのです。 やるか、やるまいか 先延ばしは、今そのプロジェクトに取り組むか、他のこと――別のプロ