東北新幹線の“代走”として12日から福島-仙台を結ぶ臨時快速「新幹線リレー号」に、国鉄時代に製造された名車両が使われている。この40年モノの電車は、サラリーマンに例えればとっくに定年退職を迎えた身。「最後のご奉公」とばかり、期間限定ながらフルタイムで活躍することになった。 ★鉄道特集 「リレー号」の一部で快走するのは特急用車両「583系」。1967年に世界初の本格的な寝台電車として開発され、夜は寝台列車、昼は特急列車と、昼夜両用の電車として用いられた。東北本線沿線の住民には上野駅発着の「はつかり」「はくつる」などとしてなじみ深い。 67~72年に434両も製造された。しかし、昼夜構わず使われたことで老朽化が激しく、東北新幹線の開業で活躍の場も喪失。現在、JR東日本管内では12両2編成を残すのみで、定期運用は外れていた。 「リレー号」は東北新幹線が仙台まで復旧する27日ごろまで運行される予定