客と透明シートで仕切られたスーパーのレジ。店員は日々客と向き合っている(昨年12月9日、京都市中京区) 新型コロナウイルスの感染拡大は、エッセンシャルワーカーと呼ばれる食料品店員やごみの収集員、医療従事者ら生活に必須な仕事に従事する人たちに依存している現実を社会に気付かせた。在宅勤務ができないため感染リスクが高い現場に立たざるを得ず、時に理不尽な言葉を浴びせられる日々を送る。識者はそうした人たちが声を出すことができ、処遇や労働環境の改善につながる仕組みが必要だと指摘する。 マスクが入荷すると客と目を合わさず所定の売り場に置いた。「お客さまの殺気がすごかったので」。京都市内のドラッグストアで働く左京区の40代パート女性は昨年5月ごろの状況を説明する。マスクが売り切れだと知った客から「なんで無いんや」「隠してるな」と言われることもあったという。 現在も市中感染を恐れて、売り場では花粉症対策用の