疑似科学ニュースで、なぜリーマン・ショック後の他国の中央銀行はマネタリーベースの大幅拡大をしているのに、日銀はしていないのかと言う疑問があったので、回答してみる。 買オペによるマネタリーベースの拡大は、基本的には、金利を引き下げる意味と、金融機関に決済性資金を潤沢に供給する意味がある。 リーマン・ショック後、FRB、BOJ、ECBは金利を急激に低下させているが、日本は低下の余地がほとんど無かった(政策金利比較)。だから、日銀のマネタリーベースの拡大幅が小さいのは、当然になる。 量的緩和はゼロ金利達成後のマネタリーベースの拡大をさすので、ECBやFRBの場合は2009年以降がそれになる。各国中銀のマネタリーベースのグラフを見ると分かるが、危機が続いているECBに対して、FRBはあまり増やしていない(Reuters)。FRBのQE1は2008年11月からだが、実はそこからマネタリーベースはそん