例えば各藩毎の方言から共通言語としての「日本語」が普及するために「新聞」が果たした役割は大きかったし、「日本国民」としての共通意識を生み出すために「新聞」が果たした役割も大きかった。その一方で大政翼賛会を作り上げた責任の一端は「新聞」をはじめとしたマスコミにある。 これらに共通して言えることは、社会全体に対して影響力を与えるような情報を発信するためには、大きな資本が必要であり、「新聞」をはじめとした「マスコミ」にしかそれらの機能がなかったからだ。そしてそれらマスコミは、その時々で結びつきの強度は違ったとしても、時の権力と近しい関係を築きながら存続してきた。 一部の雑誌やジャーナリストから異議を唱えられてきたのも事実だけれど、多くの国民はマスコミが流す情報を「真実」だと思ってきたし、そのマスコミの流す情報が「大事な情報」だと思ってきただろう。 しかしインターネットの登場以降、そうした「幻想」