戒律で禁じられている酒をせっせと造る寺院、博打を行うことを見逃して「テラ銭」を得るお寺、美女に扮して芝居をする僧侶、仏像のものまねで笑いをとる芸能者、一切は空だと唱えながら寺院の焼き討ちに出かける僧兵…。「諸行無常」を強調して仏道修行に励むのとはちょっと違う、仏教の意外な一面をご紹介します。 明治時代の禁止布告 前回は、お盆に関する話でした。お盆と言えば、お墓参りや盆踊りということになりますが、実は明治初年には盆踊りを禁ずる布告が各地で出されていました。現在、盛大な行事となっているのは、その後、復興したおかげなのです。 明治政府は当初は神道を国教としようとしていたため、神仏習合の伝統を嫌って神仏分離を推し進めました。そうなれば、神社の境内で仏教行事である盆踊りをすることなどは好ましくない、ということになります。 また政府は、西洋諸国から野蛮と思われそうな風習、たとえば、男女の混浴、入れ墨、
![32. 盆踊りの踊り方は一遍上人の時代から - 石井公成 | トイビト](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/45b15e01c38635e5b4f562e56722467d74c910ed/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fapi.toibito.com%2Fmedia%2Fuser_uploads%2Ftetsuhiko-kato%2Ftitle_image%2F%25E4%25BB%258F%25E6%2595%2599%25E3%2583%25A8%25E3%2582%25B3%25E9%2581%2593%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25A9%25E8%25A9%25B1.png)