体のあらゆる組織や臓器になるとされるiPS細胞を使って、認知症の原因ともなっているアルツハイマー病の発症のメカニズムの一部を解明することに京都大学などの研究グループが成功しました。 病気の予防や新たな治療法の開発につながる可能性があると注目されています。 この研究を行ったのは京都大学iPS細胞研究所の井上治久准教授などの研究グループです。 研究グループでは、アルツハイマー病の患者4人からiPS細胞を作り出し、脳の神経の細胞に変化させて詳しく調べました。 その結果、病気の原因とされる「アミロイドベータ」という特殊なたんぱく質が神経細胞の内部に蓄積しているのを初めて確認したほか、このたんぱく質がほかのたんぱく質ができるのを阻害するなどして神経細胞を死滅させることが分かったということです。 アルツハイマー病は「アミロイドベータ」が、神経を傷つけることが原因とされていますが、神経細胞の内部で「アミ