「IFRS(国際会計基準)対応のためにシステムを構築・改修する期間として、2年間を確保する必要がある。全社プロジェクトの結果を待っていては間に合わないと判断した」。王子ビジネスセンター常務取締役の池永元昭 業務本部長はこう話す。 王子製紙のシステム子会社である王子ビジネスセンターは2009年に、独自の判断でIFRS対応に着手した。全社プロジェクトが始まる1年前のことだ。システムの観点からIFRS適用時の影響を分析して対応策をまとめ、王子製紙本体に提案した。「全社にかかわるプロジェクトにシステム部門から率先して提案したのはこれが初めて」(池永常務)である。 影響分析の作業は、以前から付き合いがあったTISとともに、「王子ビジネスセンターでシステム化している業務にかかわる部分を中心に実施した」(同)。TISに依頼したのは、「他社のIFRS対応の進捗を入手する目的もあった」と池永常務は説明する。
![王子製紙:IT部門から対応策を提案](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bed39b5962a5d552c95b6d796db8f55e72d32943/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fimages%2Fn%2Fxtech%2F2020%2Fogp_nikkeixtech_hexagon.jpg%3F20220512)