【競馬サイドストーリー】先週は久しぶりにWIN5の払い戻しが1億円超え。2重賞を9番、14番人気の伏兵が勝ったためだ。ウイナーは「トシキャンディ」(中京・プロキオンS)と「アスカクリチャン」(福島・七夕賞)。どちらもクスッと笑ってしまう馬名だ。珍名の馬は昔から“記憶に残る馬”として多くのファンを魅了してきたが、最近はめっきり少なくなった。その理由には近年の競馬界の事情も関係している。(田中恵一) ■正月に初勝利した「モチ」 世の中には少なくない「珍馬名」ファンがいる。 栗東トレセンの各厩舎には馬宛にもファンレターが多く来る。GIを勝つような強い馬にファンがつくのは当然だが、成績はぱっとしなくても“人気度”なら珍名ホースも意外に負けていない。 「モチ」という名の馬がいた。2006年10月にデビューしたものの、初勝利がなかなかできない。管理する栗東の田中章博調教師は「もしかすると年をま