社会のバトルロワイヤルから離脱して自殺する若者は、社会に負けたように思えるかもしれないが、むしろ人生を辞められる「強い弱さ」の持ち主だった。太宰治や尾崎豊の作品には彼らの生き辛さが投影されていたが、しかしそれがファンの心の支えになっていて、その遺産は長生き組に決して負けていない。自ら命を絶つのはココロの病気に起因しているケースが多く思われるが、自殺はそれを自己解決しようとするマッチョな決断でもある。その「強い弱さ」が僕らの居場所を壊しつつ築いてきた。団塊世代の「太陽族」と団塊ジュニア世代の「キン肉マン」というマッチョなヒーロー像を中心に、僕らが抱えてきた「マッチョ病の功罪」をジセダイに伝える。 ・目次 評論における事例 詩歌における事例 小説における事例 漫画における事例 映画における事例 テレビにおける事例 ゲームにおける事例 ネットにおける事例 スポーツにおける事例