中川淳一郎氏の新著「今ウェブは退化中ですが、何か?」(講談社)を読んでみた。本は、この本を担当した(らしい)編集者から頂戴した。 著者は1973年生まれで、話題になった「ウェブはバカと暇人のもの」(光文社新書)の著者でもあり、現在ニュースサイト編集者にしてPRプランナーだ。サブタイトルには「クリック無間地獄に落ちた人々」、帯には「不自由なり、インターネット」とある。 本全体の主張はシンプルだ。書き出しには「インターネットは最高に便利なツールだ」とあり、最後の段落では「ネットに期待や夢を描くのはいいが、ほどほどに」と言う。これで論旨はほぼ要約できる。 著者は、インターネット及びウェブが便利な情報伝達手段であることを全く否定しない。しかし、悪意を含んだ匿名の書き込みをはじめとしてウェブの世界には精神を消耗させる面があり、SNSやTwitterをはじめとするウェブ上の仕組みや新しいツールについて
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