就活塾への勧誘は、企業説明会がよく開かれる新宿駅周辺や大学が多い地域の駅付近で目立つ=東京都新宿区で、稲田佳代撮影 就職活動の指導や社会人になるための能力アップ支援をうたう「就活塾」で、学生が活動に夢中になって留年したり、多額の利用料に悩まされたりするトラブルが起きている。大学が集まる東京都の消費生活総合センターは、契約前に家族や同センターなどに相談するよう呼びかけている。【稲田佳代】 「息子に被害意識は無いけれど、学費や交通費が相当かかり、親が被害者」。就活塾のため2度留年した長男について同センターに相談した母親はそう話し、ため息をついた。 長男から1度目の留年を相談され初めて、塾の面接練習や募金活動に夢中で、ほとんど大学に通わず就活もしていなかったと知った。翌春、再度の留年を聞き、塾に「一体何を教えているのか」と電話した。長男は成人で親は契約解除できないが、渋る塾側に迫って強制退会とさ