国内最長距離を走る札幌―福岡間のコンテナ専用列車。札幌で農産物などを積んで約40時間の旅に出る=札幌貨物ターミナル駅 「日本で最も長い距離を走る列車は」と問えば、東京や大阪と北海道を結ぶ寝台列車を思い浮かべるかも知れない。だが、答えは「札幌と福岡を結ぶコンテナ専用列車」だ。定期列車になって20年。地味な存在だが、季節の農産物など生活を支える品を毎日せっせと運んでいる。 札幌―福岡間の走行距離は2132キロ。旅客列車で最長の寝台特急「トワイライトエクスプレス」(大阪―札幌)の約1500キロより、はるかに長い。1959年に国内でコンテナ専用列車が走り始めて50年たつが、この路線は青函トンネルの開通後に運行を始め、90年に定期列車に格上げされた。 長い旅の始まりは札幌貨物ターミナル駅だ。毎日午後9時50分、コンテナを積んだ20両の貨車が機関車にひかれて動き出す。秋田、新潟と日本海沿いを