インドIT最大手のタタ・コンサルタンシー・サービシズの日本法人が三菱商事のIT子会社と合併することになり、日本のIT業界では「大型再編の呼び水になるのでは」といった観測もあるらしい。だが国内の大手SIer同士の買収劇があったとしたら、経営者はよほどのアホウである。SIの足し算では今後、良い事など何も無い。成長を目指すM&A(合併・買収)なら選ぶべき良縁は他にある。 言うまでもないことだが、日本のITベンダーが主力事業とするSIは、技術者の頭数によって売り上げの上限が決まる。もちろん、大手SIerには下請けに出す量を増やすことで、ユーザー企業から受託できる案件の規模や量を拡大し、売り上げを増やす手はある。これを「レバレッジを効かせる」というが、レバレッジを効かせすぎると失敗リスクが高まるから、これもおのずと限界がある。 そんなわけで、今のようにSIの需給が逼迫しつつある時期でも、売り上げの急
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