東京電力福島第一原発事故後、東海地方などへ避難した人でつくる「原発事故被害者支えあいの会」(事務局・名古屋市)のメンバーらが、今の心境を手記にまとめた。タイトルは「愛する土地を離れて~福島原発事故から4年 伝えたい想(おも)い~」。故郷を離れたときの葛藤、避難先で感じた不安などが切々とつづられている。 寄せたのは、愛知や静岡、京都などで避難生活を送る会員五十人のうち十九人。この四年で、気持ちの整理がある程度できた人だという。だが、その中には、匿名でしか語れなかった人や、文章を書くことができず、家族写真を寄せるのがやっとの人も。会員の半数以上は「まだ、つらくて向き合えない」と何も出せなかった。