大学生でがんになり、闘病の様子をSNSなどで前向きに発信し続けた23歳の男性が6日、急性骨髄性白血病のため亡くなった。京都大大学院生の山口雄也さん=京都市左京区。昨夏にブログ約20本をまとめた本「『がんになって良かった』と言いたい」を出版し、大きな反響を呼んでいた。今春に受けた3回目の骨髄移植で完全介助の状態に陥るも、歩行訓練に懸命に取り組む姿を亡くなる6日前まで投稿。「生きる」ことのかけがえのなさを最後まで社会に伝え続けた。 【写真】闘病記つづる京大生山口さん 歩行器につかまり、両脇を病棟スタッフに支えられながら一歩、また一歩と足を踏み出す。視線が見つめるのはあくまで前―。山口さんが5月31日、約9万3千人のフォロワーがいる自身のツイッターに入院先での歩行訓練を収めた動画を投稿すると、210万回超の再生があった。 「一昨日まで絶対に無理だと思っていましたが、踏ん張って5メートル以上歩ける