ISBN: 9784560098950 発売⽇: 2022/06/29 サイズ: 19cm/497,98p 「フランス革命史」 [著]ピーター・マクフィー 「市民革命」という言葉はやめませんか。数年前、ある思想史事典の編集委員で連名記事をつくる際、そう申し入れたことがある。日本語のこの言葉には独自のニュアンスがあるにせよ、西洋語では「ブルジョワ革命」と翻訳するしかない言葉だからだ。日本の教科書のように、西洋近代の政治変動をこの言葉で一括するのは、欧米ではごく稀(まれ)だ。 フランス革命を「ブルジョワ革命」とみなす通説にフランソワ・フュレが批判を寄せてから、半世紀ほどの年月を経た。階級闘争史観の次の次はどうなっているか。2016年にイエール大学出版局から原著が出版されたこの本は、この問いに一つの方向性を示している。新旧の膨大な革命史研究の成果をバランスよく折衷的に吸収しながら、平易に、テンポ
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