●2011年にCPUアーキテクチャを変革するIntelとAMD PC&サーバー向けのx86 CPUにとって、おそらく2011年が次の大きな転換点となる。単なるアーキテクチャの変わり目ではなく、10年に1度のターニングポイントだ。 IntelとAMDの2011年までのCPUロードマップが見えてきたことで、x86 CPUワールド全体の大きな流れが見えてきた。簡単に言えば、2004年から2010年の「マルチコア化時代」が終わりを迎え、2011年からは「マルチコア+ベクタ拡張+システム統合時代」に入る。2011年がCPUアーキテクチャの方向が再び変わるターニングポイントとなる。今年(2009年)から来年(2010年)は、そのための助走時期で、慣性でマルチコア化が続く時期となりそうだ。 昨年末から今年にかけて、IntelとAMDの双方が、CPUコアアーキテクチャの転換を2011年に据えたことを明らか
●それぞれ利点があるGT200とRV770の両アーキテクチャ NVIDIAの新フラッグシップGPU「GeForce GTX 200(GT200)」ファミリと、AMD(旧ATI)の新フラッグシップGPU「ATI Radeon HD 4800(RV770)」ファミリ。両GPUは、1TFLPOS前後のコンピューティングパフォーマンスを謳いながらも、そのアーキテクチャには大きな違いがある。部分的には、ほぼ対照的と言っていい設計思想の違いが見られる。 一言で言えば、GT200は汎用コンピューティングにも適したアーキテクチャを目指して、その結果として高いグラフィックスパフォーマンスも実現した。一方、RV770はグラフィックスに最適化した結果、汎用コンピューティングでも威力を発揮するコンピューティングパフォーマンスを得た。GT200は汎用コンピューティングでの高効率のトレードオフとして、制御系のユニット
AMD、2.6GHz駆動の「Phenom X4 9950 Black Edition」 ~TDP 65WのPhenom X4 9350e/9150eも 7月1日(現地時間)発表 米AMDは1日、コンシューマ向けクアッドコアプロセッサの最上位となる「Phenom X4 9950 Black Edition」および、低消費電力の「同9350e」と「同9150e」を発表した。1,000個ロット時の価格は、順に235ドル、195ドル、175ドル。 Phenom X4 9950 Black Editionのコアクロックは2.6GHzで、HyperTransportクロックは4GHz。コア電圧は1.05~1.30Vで、最大TDPは140W。Black Editionは、CPU倍率が固定されていないため、オーバークロックがしやすくなっている。 9350eのコアクロックは2GHzで、HyperTransp
●DirectX10世代で初のメジャーアップデートアーキテクチャ DirectX10世代GPU戦争の第2フェイズが幕を開けた。AMDの旧ATI Technologies部門であるGraphics Products Groupは、ハイエンドクラスのプロセッサパフォーマンスを、ミッドレンジGPUクラスの価格で提供する「ATI Radeon HD 4800(RV770)」ファミリをリリース。また、RV770コアを2個使ったハイエンドGPU「R700」の発売も予告した。AMDは、GPGPU(GPUの汎用コンピューティング利用)向けの製品ブランド「FireStream」にもRV770コアを投入する見込みで、NVIDIAのGeForce GTX 200(GT200)系列と真っ向からぶつかり合う。 AMDとNVIDIAの両社とも昨年(2007年)の年末商戦向けGPUラインナップは、従来アーキテクチャの微
玄人志向、Radeon HD 4850/4870搭載カードを6月20日より順次発売 ~価格は4850が22,980円、4870が37,480円より 玄人志向は、AMDのATI Radeon HD 4850および同4870を搭載したビデオカードを6月20日より順次発売する。 Radeon HD 4800シリーズは、Radeon HD 3800シリーズの後継となるGPUで、6月16日(米国時間)に1TFLOPSを実現するハイエンド製品という概要が明らかにされた。 現時点では玄人志向からも製品詳細は公開されていないが、Radeon HD 4850はコアクロックが625MHz、メモリクロックが1,986MHzで、512MBの256bit GDDR3メモリを搭載。4870はコアクロックが750MHz、メモリクロックが3,600MHzで、512MBの256bit GDDR5を搭載する。 出荷開始は48
AMD、800SP搭載/1TFLOPSのGPU「ATI Radeon HD 4850」 ~UVDも進化しPinPやアップスケールに対応 6月19日 発表 米AMDは19日、ミドルレンジの価格帯で1TFLOPSの高性能を実現したGPU「ATI Radeon HD 4850」を発表した。米国での実売価格は199ドルで、国内では玄人志向が2万3千円前後で発売することを発表している。 Radeon HD 3800シリーズの後継となるハイエンド向けGPU。NVIDIAの新製品である「GeForce GTX 200」シリーズが、約600平方mmの巨大なダイに14億個ものトランジスタを詰め込んだのとは対照的に、AMDは55nmプロセスを採用することで、256平方mmのダイに9億5,600万トランジスタを実装し、ダイサイズ当たり、およびワット当たりの性能を大きく引き上げた。 絶対性能についても、SPをRa
6月25日(現地時間)発表 米AMDは25日、同社GPUの最上位モデルとなる「ATI Radeon HD 4870」を発表した。米国での実売価格は299ドルで、国内では3万5千円前後となる。 先だって発表されたRadeon HD 4850の上位モデル。SP数800、テクスチャユニット数40、レンダーバックエンド数16というハードウェア構成は4850と同じだが、コアクロックが750MHzに高められ、メモリは3.6GHzのGDDR5を採用し、1.2TFLOPSの演算能力を実現した。 製造プロセスは55nmで、最大消費電力は160W、カードはデュアルスロット仕様となる。バスインターフェイスはPCI Express 2.0、ディスプレイインターフェイスはDVI×2、TV出力を備える。 同社はGPGPUの取り組みも強化しており、サイバーリンクと協業し、PowerDirector 7用のGPUエンコー
AMD、200ドルで1TFLOPS越を実現するRadeon HD 4850を6月25日出荷 ~映画とゲームの融合“Cinema 2.0”を推進 AMDが公開した次世代GPUのATI Radeon HD 4800シリーズ(RV770)のダイ。左の硬貨(1セント)と比較すると小ささがよくわかる 6月16日(現地時間)発表 NVIDIAが「GeForce GTX 200」シリーズを発表したまさにその日、米AMDは米国サンフランシスコ市内で記者会見を開催し、同社が今後数年にわたり映画製作会社やゲーム製作会社などと協力して進めていく“Cinema 2.0”と呼ばれる構想に関する説明を行なった。 その中でGPUグラフィックス製品事業部ジェネラルマネージャ兼上級副社長リック・バーグマン氏は「来週に1TFLOPSの処理能力を持つATI Radeon HD 4850を出荷開始する」ことを明らかにした。同製品
■後藤弘茂のWeekly海外ニュース■ AMDが1TFLOPS GPU 「Radeon HD 4800」ファミリをプレビュー ●AMDがプレスイベントで1TFLOPSのRV770の特長を紹介 AMDも1TFLOPSのGPU「Radeon HD 4800(RV770)」ファミリで、NVIDIAに対抗する。 AMDは、米サンフランシスコで、6月16日(現地時間)に開催したプレスイベント「Cinema 2.0 Event」で、近日中にリリースする新世代GPU「RV770」の浮動小数点演算性能が1TFLOPSに達することを明らかにした。AMDのRick Bergman(リック・バーグマン)氏(Senior Vice President & General Manager, AMD Graphics Product Group)は、AMDがグラフィックス製品として初の1TFLOPS製品をリリースする
6月16日(現地時間) 発表 AMDは16日(独時間)、1TFLOPSの単精度浮動小数点演算性能を持つGPGPU「FireStream 9250」を発表した。出荷は2008年第3四半期を予定し、推奨小売価格は999ドル。 第2世代の倍精度浮動小数点ハードウェア演算機構を内蔵し、単精度浮動小数点で1TFLOPS以上、倍精度浮動小数点で200GFLOPS超の高速演算が可能というGPGPU。1GBのGDDR3メモリを搭載するが、そのほか製品の詳細な仕様は公開されていない。 使用スロットは1スロットのみで、消費電力は150W以下。ソフトウェアの互換性は9170と保たれ、開発はAMD Stream SDKで対応を行なう。 □AMDのホームページ(英文) http://www.amd.com/ □ニュースリリース(英文) http://www.amd.com/us-en/Corporate/Virtu
5月21日(現地時間) 発表 米AMDは21日(現地時間)、近日発表予定の次世代ビデオカード「Radeon」のビデオメモリに、GDDR5(Graphics Double Data Rate Version5)」を採用すると発表した。 市販ビデオカード製品としては初めてGDDR5を採用。GDDR5はGDDR3の最大5倍、GDDR4と比べ4倍の高速データ転送速度(最大12.8GB/sec)に対応するため、メモリインターフェイスを狭めても高帯域幅を実現できるという。 GDDR5の採用により、低コストのGPUで高性能を実現できるほか、消費電力を抑えつつ高性能化が可能としている。また、GDDR5の新しいエラー検出メカニズムも演算精度の向上に貢献し、HPC(High Performance Computing)や金融、学問などの分野でも高レベルの信頼性を実現できるという。 GDDR5は、AMDのエンジ
●よりリスクの少ない方向へと変わったAMDロードマップ AMDがサーバーCPUロードマップを更新した。新しいロードマップの最大のポイントは、来年(2009年)のネイティブ6コアCPU「Istanbul(イスタンブール)」投入と、2010年の12コアCPU「Magny Cours(マニクール)」の投入。現在の4コアから2年後には3倍の12コアに持って行くプランだ。12コアは、2個のダイ(半導体本体)を1パッケージに封止する「MCM(Multi-Chip Module)」による製品と見られる。 一見華やかなAMDの新ロードマップだが、実際にはその影で後退した要素も多い。まず、CPUコアマイクロアーキテクチャの刷新となる「Bulldozer(ブルドーザ)」コアの投入は、2011年以降にずれたと見られる。ネイティブ8コアCPUの投入も後退し、CPUソケットの刷新とそれに伴うDDR3メモリサポートと
【写真01】あまりに入り口の脇過ぎて、むしろ目にとまってないのではないかという立地。あまり見る人も居ないまま、ぐるぐると回り続けるのを、警備員が仕方なさそうに監視しているのは、むしろ哀愁を誘うものがあった 会期:4月14日~18日(米国時間) 会場:米国サンノゼ McEnery Convention Center さて、やっとESC SVの展示物の話をすることができる。まずは比較的興味あるであろう、x86系プロセッサの話をしてみたい。会場には「4つ」のx86プロセッサベンダーがすべてブースを設けると共に、これらのCPUを使ったボードを出展しているベンダーも多いため、至る所にx86プロセッサが溢れているという構図は変わらない。ただ、PC向けではなくEmbedded向けだから、多少展示される内容は通常と異なることになる。それらの動向をベンダー別にご紹介したい。 ●Intel ~広告の割にやる気
■多和田新也のニューアイテム診断室■ チップセット内蔵グラフィックスの可能性を広げる 「ATI Hybrid Graphics」 AMDが3月4日に発表した「AMD 780G」チップセットに搭載される「Hybrid Graphics Technology」は、統合型チップセットと外付けビデオカードを連携させることで、パフォーマンスを向上させる機能だ。この性能をチェックしてみたい。 ●AMD 780GとRadeon HD 3450を使用した評価キットの構成 一般に、内蔵グラフィックスのパフォーマンスで不足する場合には、外付けビデオカードを装着してパフォーマンスを改善するわけだが、この場合、グラフィックス機能は完全に外付けビデオカードに頼ることになる。多画面出力のためなど、内蔵グラフィックスコアが完全に使われなくないわけではないが、性能に関しては外付けビデオカードの性能で頭打ちとなる。 これに
AMDのATI Radeon HDシリーズは、本誌の読者には説明する必要もないぐらい浸透していると思われるGPUだが、Radeon HDシリーズには複数のGPUを3Dゲームなどで利用する機能としてCorssFireと呼ばれる機能が用意されている。このCrossFireは、これまでのマルチGPUで一般的だった2GPUまでだけでなく、4GPUまでをサポートすることができるようになっていたのだが、これまで公開されていたドライバでは3GPU以上をサポートしていなかった。 しかし、今回この3GPU以上をサポートするドライバのプレビュー版を入手したので、Radeon HDによる4GPUまでのスケーリングなどについて考察していきたい。 ●構成の柔軟性の高さが魅力となっているAMDのCrossFire CPUの世界ではマルチコアCPUがもう当たり前になりつつあるが、GPUの世界でも徐々にマルチGPUの技術
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く