任天堂は過去にも、たびたび、自社製品が「ゲームの概念を更新する」といった、大きな目標を掲げている。しかも、しばしば「他社メーカーとは、やろうとしていることが違うのだ」という点を強調する。 素っ気なくて、高踏的で、誇り高い たしかに任天堂は、他と違う。時価総額が3兆円を超えつつ9000億円ものネットキャッシュを持つ同社。この数字は日本企業として有数の優良企業であることを意味するが、しかし独特の企業体質があることも示唆するものだろう。実際、潤沢な内部留保ゆえに社外からの経営介入などを阻み、抜本的な事業改革を遅らせる傾向にあると指摘されることもある。 昨年『ポケモンGO』が社会現象となって、株価がすさまじい勢いで高騰した時にも、さして浮かれることはなかった。このブームが任天堂の業績に与えるインパクトは少ないと、自ら水を差すようなアナウンスを行った。 こうした素っ気ない、高踏的な態度が、鼻につくと
![任天堂ゲーム史における「ニンテンドースイッチ」の立ち位置 | 文春オンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6a2388ae26dd1926f1dfa97929643b393498ac4d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbunshun.jp%2Fmwimgs%2F6%2Fc%2F1200wm%2Fimg_6cb65192374048b9c426924952988eda237870.jpg)