2016年9月6日付の讀賣新聞朝刊に「陸自輸送 契約船使えず」との記事が掲載された。その記事によると、2016年2月の北朝鮮による長距離弾道ミサイルの発射に際し自衛隊は、年間輸送契約を締結していた「新日本海フェリー」所属のフェリー「はくおう」でミサイル落下に備えるための部隊を沖縄本島から石垣島などへ移動させようとしたが、船員が加盟する全日本海員組合が難色を示したため同船の使用を断念したとのことである。自衛隊はその後、定期船などを使って部隊を運び、ミサイル発射にはぎりぎり間に合った模様である。 また記事では、本件の原因は防衛省と「新日本海フェリー」との契約では、輸送支援の事例として「災害派遣等」を挙げており、ミサイル発射に対処するための輸送がこれに該当するか否かで防衛省側と組合側で見解が分かれたこと、ならびに組合側が武器の輸送はしない姿勢であることとしている。 東日本大震災以降における自衛隊