11日に公表された緊急経済対策では、各省役人のやりたい放題の結果が、ミクロ政策の「成長戦略」(日本的産業政策)となっている。 本来の経済対策は、マクロ経済対策が中心だ。ノーベル経済学賞を受賞したマンデル・コロンビア大教授の理論によれば、変動相場制の国ではマクロ経済対策として財政政策は無効なので、ほとんど国は金融政策を中心としている。財政政策は金融緩和の上であれば効果があるが、単独ではダメ。そうしたマクロ経済対策の上に、ミクロ経済対策として規制緩和や民営化があるのがオーソドックスな経済対策だ。 今回の緊急経済対策では、安倍首相が世界標準の金融政策を積極的に発言している。また、震災対応・防災の財政出動もあるが、金融緩和の下なのもいい。このため、安倍政権のマクロ経済対策はすこぶる評判がいい。あの辛口で知られるノーベル賞学者のクルーグマン・プリンストン大教授でさえ、連日にわたってニューヨークタ