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ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (25)

  • ドイツ代表に東独出身者がほとんどいない理由 - himaginary’s diary

    ドイツW杯敗退の報を聞いて、少し前にMostly Economicsが取り上げていたこちらの記事を思い出した。著者はミドルベリー大学で言語学を教えるPer Urlaubで、今大会のドイツ代表に東独地域の出身者がトニ・クロース(Toni Kroos)しかいない背景を分析している。 In order to compete with international clubs from capitalist Western Europe that were able to purchase players from around the world, East German clubs invested in local scouting operations and youth academies, which identified and cultivated homegrown talent.

    ドイツ代表に東独出身者がほとんどいない理由 - himaginary’s diary
  • 日本の失われた10年は嘘だった - himaginary’s diary

    というエーモン・フィングルトン(Eamonn Fingleton)の珍説をケビン・ドラムが紹介している。それによると、80年代のジャパン・バッシングに懲りた日の政府当局は、以来、GDPを低めに推計しているのだという。それによって欧米は日の低成長を憐れむようになり、日はバッシングされることなく引き続き輸出による成長を推進できた、との由。こうした操作が行われた一つの証左としてフィングルトンは、1990年代の日の一人当たり電力供給量が米国の2.7倍の速さで伸びたことを挙げている。 小生はこの人のことをあまり知らなかったが、ぐぐってみると著作の邦訳もあり、それなりに日でも知られた人のようではある。

    日本の失われた10年は嘘だった - himaginary’s diary
    gogatsu26
    gogatsu26 2018/05/15
    “バッシングに懲りた日本の政府当局は、以来、GDPを低めに推計しているのだという。それによって欧米は日本の低成長を憐れむようになり、日本はバッシングされることなく引き続き輸出による成長を推進できた、と”
  • クルーグマンが速水総裁を称賛した時 - himaginary’s diary

    クルーグマンをリフレ派の開祖と呼ぶのが適切か、というツイッター上の議論を目にしたが、そこでuncorrelated氏は、量的緩和を偏重するか否かをクルーグマンといわゆるリフレ派との違いとして挙げていた。確かにクルーグマンはバーナンキを量的緩和偏重と批判したことがあり、その点ではむしろバーナンキの方がクルーグマンよりもリフレ派に近いと言えるかもしれない。ただし、そのバーナンキがテーパリングを検討し始めた時にはクルーグマンは猛反対しており、効果が乏しいと貶したはずの量的緩和でも、巻き戻すとなると誤ったシグナルを発することになる、という認識を示している。逆に言えば、いわゆるリフレ派的な量的緩和でもクルーグマンが望ましいと考えるシグナルを補強するのに役立っているわけで、その点で両者の議論の差はuncorrelated氏が強調するほど大きくないようにも思われる。実際、代表的なリフレ派である田中秀臣氏

    クルーグマンが速水総裁を称賛した時 - himaginary’s diary
  • カモとしての日本企業の後継 - himaginary’s diary

    Chris Arnadeという人が、元ウォール街トレーダーという視点からギリシャ危機についてThe Atlanticに書いている。(H/T Economist's View)。 以下はその冒頭部。 One of the first lessons I was taught on Wall Street was, “Know who the fool is.” That was the gist of it. The more detailed description, yelled at me repeatedly was, “Know who the fucking idiot with the money is and cram as much toxic shit down their throat as they can take. But be nice to them firs

    カモとしての日本企業の後継 - himaginary’s diary
    gogatsu26
    gogatsu26 2015/07/26
    “私がウォール街で教えられた最初の教訓の一つは、「誰が馬鹿なのかを識別しろ」というものだった。”
  • 建設業の人手不足は給与の上昇に結び付いたのか? - himaginary’s diary

    1週間ほど前に、ツイッター上で以下のようなやり取りを見掛けた。 https://twitter.com/cornwallcapital/status/601886936605700098:twitter https://twitter.com/nonowa_keizai/status/602303930521952256:twitter https://twitter.com/yhakase/status/602306214618234880:twitter 一方、5/18日付の日経朝刊のエコノフォーカスには以下の記述がある。 国交省によると、鉄筋工や左官などの技能労働8職種の3月の過不足率は、北海道や北陸に次いで東北も過剰に転じた。全国平均ではまだ不足状態だが、2014年3月をピークに不足率が縮小している。 14年の建設業の現金給与総額は1.4%増と、全産業平均の0.8%増を上回る高い伸

    建設業の人手不足は給与の上昇に結び付いたのか? - himaginary’s diary
  • ATMの普及と銀行の窓口係の仕事の変化 - himaginary’s diary

    ボストン大学のJames Bessenが、IMFのFinance and Developmentで、自動化の進展と雇用の関係について考察している(H/T Tim Taylor)。そこで彼は、ATMが普及したにも関わらず銀行の窓口係の職員数が増加した例を引き、自動化が必ずしも失業につながるとは限らない、と指摘している。 ATMに普及にも関わらず銀行の窓口係が増加した理由として、Bessenは以下の2点を挙げている。 以前より少ない人数で支店を開くことができるようになったので(平均的な都市部での支店当たりの窓口係の人数は1988年から2004年に掛けて20から13に減少した)、市場占有率を上げるために銀行がより多くの支店を開くようになった(都市部の支店は43%増加した)。 この点についてTaylorは、1980〜1990年代に州内や州外で支店を増やすことに関する規制が多くの州で緩和されたことも

    ATMの普及と銀行の窓口係の仕事の変化 - himaginary’s diary
  • 経済学を勉強すると嘘をつきやすくなる - himaginary’s diary

    という点について研究した論文がUDADISIの2012年経済学論文ランキングの第2位として取り上げられていた。著者はマドリード・アウトノマ大学のRaúl López-Pérezとケベック大学モントリオール校のEli Spiegelmanで、論文のタイトルは「Do Economists Lie More?」。 以下はその要旨。 Recent experimental evidence suggests that some people dislike telling lies, and tell the truth even at a cost. We use experiments as well to study the socio-demographic covariates of such lie aversion, and find gender and religiosity t

    経済学を勉強すると嘘をつきやすくなる - himaginary’s diary
  • ポーランドがドイツの力の行使よりも恐れるもの - himaginary’s diary

    ポーランドの外相のシコルスキ*1がベルリンに乗り込んでぶった演説が話題を呼んでいるようだ(Free exchange経由)。特にパンチが効いているのが以下の一節(こちらの日語記事でも紹介されている)。 What, as Poland’s foreign minister, do I regard as the biggest threat to the security and prosperity of Poland today, on 28th November 2011? It’s not terrorism, it’s not the Taliban, and it’s certainly not German tanks. It’s not even Russian missiles which President Medvedev has just threatened to

    ポーランドがドイツの力の行使よりも恐れるもの - himaginary’s diary
  • 近代経済を形作った忘れられた本 - himaginary’s diary

    ダニ・ロドリックをはじめとして製造業ならびに産業政策の重要性を重視する人は少なからずおり、ブログでも何回かそれについて取り上げてきたが(例)、歴史的観点からその重要性に焦点を当てた研究が出た。 Translating Empire: Emulation and the Origins of Political Economy 作者: Sophus A. Reinert出版社/メーカー: Harvard University Press発売日: 2011/10/17メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 16回この商品を含むブログを見る ハーバード・ビジネス・スクールのサイトでこのの著者インタビューが掲載されている(Mostly Economics経由)。以下はその要旨。 A British merchant's long-forgotten work, An Essay on

    近代経済を形作った忘れられた本 - himaginary’s diary
  • 大不況でドイツの雇用が減らなかった理由 - himaginary’s diary

    について分析した論文が出ている(Mostly Economics経由;11/2付けでvoxeu記事も書かれている)。 以下は論文の結論部より。 Like the United States, Germany suffered its worst post-war recession in 2008-2009. Far rom suffering its worst labor market response since the war, as the United States did, Germany employment barely fell. We show that the key explanation is that the low confidence of manufacturers that the preceding expansion would last led

    大不況でドイツの雇用が減らなかった理由 - himaginary’s diary
  • 経済政策担当者がホラー映画から学べること - himaginary’s diary

    という記事がハロウィンに事寄せて10/28にWSJブログに上がった(原題は「What Horror Movies Can Teach Economic Policy Makers」;Mostly Economics経由)。書いたのはWSJ記者ではなく、駐米英国大使館のチーフエコノミストPeter Matheson(同大使館の公式ツイッターアカウントでもこの記事のことがつぶやかれている)。 Mathesonによると、学ぶべき点は4点あるという。 ホラー映画の最初の30分は何も起きない。恐怖はその後にやってくる。経済危機が起こる前も同様。政策当局は、退屈な時期にこそ目を光らせていなくてはならない。 ホラー映画では、快楽に溺れるパーティー好きの10代が最初に殺されるというのが定番。分別のある人間が生き残る可能性が高い。同様に、分別のある経済政策を追求していた国の方が経済危機に上手く対処できる。

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    gogatsu26
    gogatsu26 2011/11/03
  • プロテスタンティズムは経済発展に貢献した? - himaginary’s diary

    以前(2009/12/3エントリ)、マックス・ウェーバーの仮説を否定する実証研究を紹介したことがあったが、今度はそれを支持する実証研究が現われた(Mostly Economics経由)。書いたのは欧州大学院のChristoph Basten*1と欧州中銀のFrank Betz。 以下はその冒頭部。 Does culture, and in particular religion, exert an independent causal effect on politics and the economy, or is it merely a reflection of the latter? This question is the subject of a long-standing debate in the social sciences, with Karl Marx and Ma

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    gogatsu26 2011/11/03
  • ライバル経済学史 天下の鍵は健康にあり? 〜ケインズとハイエク〜 - himaginary’s diary

    NHK大河ドラマを見るともなしに見ていて、そういえば家康と秀吉の長寿競争に関するNHKの番組が昔あったよな、とぐぐってみたところ、15年前*1だった。 経済学者の間でも似たような話があった、というエピソードをロバート・スキデルスキーがProject Syndicateで紹介している(Mostly Economics経由)。 The Austrian economist Friedrich von Hayek, who died in 1992 at the age of 93, once remarked that to have the last word requires only outliving your opponents. His great good fortune was to outlive Keynes by almost 50 years, and thus to

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  • どうして人々や機関はやるべきと分かっていることをやらないのか - himaginary’s diary

    というタイトルの論文をハーバード大経済学部教授のデビッド・カトラー(David M. Cutler*1)が書いた(Mostly Economics経由;原題は「Why Don’t People and Institutions Do What They Know They Should?」)。 そこで彼は、ピッツバーグ近郊のアレゲニー総合病院(Allegheny General Hospital)が中心静脈関連血流感染(Central Line Associated Bloodstream Infections)を防ぐ方策を手順化して劇的な効果を上げ、多額の費用を節約することに成功したにも関わらず、他の病院がそれに倣わなかった、という事例を冒頭で報告している。そして、なぜ人々は、やるのが正しいと分かっていて、それをやることのコストも低く、かつ、やることが自らの利益になることも分かっているこ

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    gogatsu26 2011/09/02
  • フィリップス対日本軍 - himaginary’s diary

    マクロ経済学を多少とも齧った人ならばフィリップス曲線のことは知っているだろうが、そのフィリップス人について知っている人はそれほど多くないだろう。Economicaに掲載されたフィリップスの評伝では、彼が我が国の敵として戦った時のエピソードが記されている(Economist's View経由のTwenty-Cent Paradigms経由)*1。 Phillips had a lifelong fascination with Eastern cultures. In 1937, despite the worsening international situation, he boarded a Japanese ship to travel to Shanghai. While he was at sea, the Japanese invaded Manchuria, and the

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  • 大恐慌は大躍進だった? - himaginary’s diary

    下記ので、著者の Alexander J. Fieldがそう主張しているという。 A Great Leap Forward: 1930s Depression and U.S. Economic Growth (Yale Series in Economic and Financial History) 作者: Alexander J. Field Ph.D.出版社/メーカー: Yale University Press発売日: 2012/04/26メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (2件) を見る Economixでは、そのFieldに対するインタビューが掲載されている(Mostly Economics経由)。概要は以下の通り。 1941年の米国経済の産出量は1929年に比べ40%増大したが、その間、労働および民間資の投入はほとんど増加して

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  • 欧州の銀行は皆が思っているより遥かに危険な状態にある - himaginary’s diary

    とアイケングリーンがシュピーゲルのインタビューで述べている(Marginal Revolution、Economist's View経由)。 インタビューの概要は以下の通り。 (欧州の共通通貨圏について長年研究した結果、加盟国がユーロ圏を離脱するのは技術的には可能だが、政治的には隕石がフランクフルトのユーロタワーに衝突するくらいの可能性しかない、という結論に達したとのことだが、今もその見解は変わっていないのか、という質問に対し)その見解は変わっていないが、ただし条件が一つある。その条件とは、ギリシャやアイルランドの危機への対処に際し、それらの国の過大評価された債務を維持するために、さらに債務を積み増しさせるような真似はやめるべき、ということだ。 独仏が望んでいるのは基的に自国の銀行が破綻しないことだけだが、現在の救済策はその点で意味をなさない。ギリシャの債務再編はもはや不可避、ということ

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    gogatsu26
    gogatsu26 2011/03/09
    むしろまだ持ちこたえてることに驚いてる
  • ハイエクvsケインズ:スキデルスキーのまとめ - himaginary’s diary

    今日は再びソロスの新経済理論研究所(Institute for New Economic Thinking)の今年4月のカンファレンスに舞い戻り、その中のスキデルスキーの論文においてまとめられたハイエク対ケインズの主張の違いを紹介してみる(H/T VOX Watcherさん)。 ●大恐慌の前に問題点をそれぞれ予言 ハイエク 1927年7月に始まったFRBの金融緩和政策が、好況を来よりも2年余計に長引かせたため、信用創造による証券や不動産への過剰投資が崩壊を招くだろう、と1929年の春時点で予言。 ケインズ 資産バブル退治のために1928年に始まったFRBの金融引き締め策が、新規投資の抑制を通じて不況をもたらす危険性を1928年秋時点で警告。貯蓄は豊富でインフレ懸念は無い、と主張。 ハイエクにとっては「貯蓄を伴わない投資」が問題だったが、ケインズにとっては「投資を伴わない貯蓄」が問題だった

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  • ドイツ経済の復活は持続するか? - himaginary’s diary

    という点について少し前にレベッカ・ワイルダーが論じていた。 それによると、最近ではドイツ経済の好調を示す統計が相次いで発表されているという。 8月の鉱工業生産は1.7%上昇した。これはブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の0.5%の3倍以上の数字である。前年同期比では10.7%となる。それまで2ヶ月は低迷していたが(7月は0.1%)、これで外需の先行きや復活に対する懸念は払拭された、と言うエコノミストもいるとのことである。 失業者数は18年ぶりの低水準にある。 消費者信頼感はこのところ上昇している。 インフレも上昇基調にある。 製造業受注は平均して月2%で伸びている。これは景気後退前の平均0.5%を大きく上回っている。 しかしワイルダーは、Ifo景況感指数を元に、ドイツ景気の先行きに悲観的な予測を立てている(下図)。 これはIfoの予測指数と現況指数の差を、鉱工業生産指数の成長率と6ヶ

    ドイツ経済の復活は持続するか? - himaginary’s diary
  • バーナンキは間違っていたか? - himaginary’s diary

    少し前のvoxeuに、Johanna Mollerstromによる「The source of the global trade imbalances: Saving glut or asset price bubbles?」という記事が上がっていた。以下はその冒頭部。 In 2005 Ben Bernanke gave two influential speeches where he launched the hypothesis of a global savings glut as the cause of the world’s large trade imbalances in general and the large US current account deficits in particular. By “global savings glut” Bernanke me

    バーナンキは間違っていたか? - himaginary’s diary