産業用や宝飾品に幅広く使われるプラチナの価格が高騰している。 産業用需要の増加を見越した投資マネーの流入に加え、経済の急成長が続く中国で、宝飾品としての人気が高まっていることも相場を押し上げている。 プラチナの市況は、直近では1グラム=約5000円と、年平均で過去最高値だった2008年の5409円(田中貴金属工業の小売価格)に迫っている。結婚指輪の定番商品として、東京・銀座の「GINZA TANAKA」で売られている標準的なプラチナリングの価格は、05年5月の2倍にあたる5万円に急騰している。 価格の上昇は「中国など新興国の需要増が一因」(業界関係者)だ。自動車の排ガスを浄化する触媒や、液晶テレビの透明度を保つ部材としての産業用需要の増加が目立つ。 さらに、宝飾品としての人気も価格上昇に拍車をかけている。 特に中国では花嫁衣装の主流が伝統的な赤いチャイナドレスから欧米や日本で定番の