近年、欧州では精子のデリバリーサービスを利用する女性が増えている。 デンマークにある世界最大の精子バンク「クリオス」は、医療機関を含む世界80ヵ国以上の顧客に精子を販売する。2009年から「個人の宅配」を開始し、近年それが人気を集めているのだ。 同社には、現在400人以上の精子提供者がドナーとして登録されている。同社サイトでは目や髪の色、身長、体重、血液型などドナーの身体的特徴のほか、経歴や子供の頃の写真、現在の声まで確認することができる。 精子はマイナス196度の液体窒素タンクに入れられ、凍結した状態で届く。注文した女性は、これを約20分かけて常温で解凍し、付属の人工授精キットを使って自分で子宮に注入する。 人工授精1回分の精子の価格は、質や量によって異なり、500ユーロ(約6万5000円)から1500ユーロほど。送料は、EU圏内なら1~2営業日の受け取りで約220ユーロ。それ以外の地域