『ポル・ポト ある悪夢の歴史』(フィリップ・ショート 白水社)を読む。 1975年からおよそ三年のあいだカンボジアを支配し、恐ろしい粛正によって150万人の自国民を殺害したクメール・ルージュの指導者ポル・ポト(本名サロト・サル)の伝記である。徹底した秘密主義を貫きとおし、自分の本心も決してあかさなかった男の生涯を膨大な資料からあぶり出す力作。一気に読まされた。 興味深い指摘は多々あるが、いちばんなるほどと思ったのは劣等生だったポル・ポトをはじめ、イエン・サリやキュー・サムファンといったクメール・ルージュの指導者たちが、いずれもマルクスをちゃんと読んでいなかったという話である。『共産党宣言』はともかく、『資本論』は難しすぎて読めなかった。だからクメール・ルージュの革命思想は本当にマルクス主義なのかどうかもよくわからない、というのだ。むしろカンボジア伝統の上座仏教の影響を強く受けているとされる
山形ドキュメンタリー映画祭で見損ねたドイツ特集〈交差する過去と現在〉をドイツ文化センターに見に行く。 本日は『あるドイツ人テロリストの告白』と『反逆者』の二本立て。これが組み合わせの妙もあり、非常に面白かった。 『あるドイツ人テロリストの告白』は国際テロリスト、カルロスとともにOPEC本部襲撃事件を起こしたドイツ人極左テロリスト、ハンス・ヨアヒ ム・クラインについてのドキュメンタリー。彼はパレスチナで軍事訓練を受けてテロに参加するが、エンテベ空港襲撃事件の際にバーダー・マインホフ集団の残 党がユダヤ人とそれ以外を選別して人質にしていたというのを知り、「これじゃナチスと同じじゃないか」と疑問を抱いて運動を離脱する。 『反逆者』の方は米軍に爆弾テロ闘争をしかけて多数の死傷者を出したケッヘル=ヘップ集団のリーダーであるネオナチ、オットフリート・ヘップについ てのドキュメンタリー。ヘップはもともと
この記事は怒りに任せて書いた形跡があります。読んだ方は、整理したこちらもご覧頂き、総合的に判断してくださるようお願いいたします。 先日のエントリに、「人権擁護法案反対web署名の提出先無断変更」の件を書きましたが…… その後、瀬戸弘幸氏のブログや、2ch等を見ていて繋がったある推測に、私は愕然としました。 ネット規制法案は、まだ法案が出ていませんからなんともいえませんと、すでに別のエントリで言いましたが、その骨子に疑問があるとも言いました。 ……はい。そのネット規制法案(有害情報規制法案)を推進する人々が、この人権擁護法案反対派の議員だったということです。 まぁ、それだけなら「偶然」だと言い張れるのですが…… 先のweb署名の提出先が…… 『内閣府』と『自民党;真の人権擁護を考える懇談会・幹事の萩生田 光一先生』 とのこと。 萩生田光一といえば、日本会議。 そして、 ★ネット規制にばく進
編集元:ニュース速報板より「 村上ハルキの憂鬱 」 1 番組の途中ですが名無しです :2006/05/01(月) 22:08:40.81 ID:MOPbcyqe0 ?# 「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上。」 開口一番、彼女はそう言った。 まるで正月にサンタが間違えてやってきたみたいな場違いな空気に教室は静まり返る。 驚いてピスタチオの殻を教室にぶちまけてしまった僕を一瞥すると、彼女は椅子にすわった。 OK、認めよう。僕はもう、この時から彼女に魅かれはじめていた。
ちょっと前から隠れて物理を勉強している。使っている本は、山本義隆『新・物理入門』駿台文庫、である。出版社名を見ればわかる通り、これは高校生向けの参考書である。 物理を勉強したいのは、研究上の必要と個人的な興味と両方なのだが、研究上必要な部分については、ちゃんともっと専門的な本で勉強しているので、この本を読んでいるのは個人的な興味のためである。そもそもは、熱力学や統計力学のことをわかりたくて、畏友の物理学者・加藤岳生にいろいろ根掘り葉掘り質問していたら、彼が「小島さんの疑問に答えられる最もいい本は、山本さんの参考書ではないか」といったのだ。そして、「高校生向けの参考書だけれど、普通の大学生向けの物理の教科書には書いていない根源的な問いに関する説明が試みられている名著ですよ」とも付け加えてくれた。それで買ったのだ。ぼくは、拙著『算数の発想』NHKブックスや『ゼロから学ぶ線形代数』講談社などに、
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