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ブックマーク / gaikichi.hatenablog.com (4)

  • 2009-04-13

    前回わたしは、個別的な個人ではなく、顔のない属性としての「おばさん」――ここでの定義は、生産労働という自分の責任所属フィールドを持たず、ご町内とか親類内とか狭い世間の中での身内の噂ばかりに興じている人で、もっぱら専業主婦、という意味――を一方的に嫌悪的に書いた。 しかし、そういった「おばさん」も、たとえば山田さんちのお母さんとか、鈴木さんのちの奥さんとか、そういう個々別の顔でみたときは、ぜんぜん悪い人間ではなかったりする。 そんなことはわかっているのである。 しかしそれが、山田さんちのお母さんとか、鈴木さんのちの奥さんとかいう個々別の顔ではなく、集団属性としての「おばさん」として、二人以上集まると(四人以上になるともう手に負えない)、感情的好悪で、その場にいない身内の人の噂話で盛り上がって止まらず、その価値観でこっちが裁断されてしまうから手に負えないのだ。 しかし、人間を個別に見ず、たとえ

    2009-04-13
  • 2007-12-13

    PHP文庫『裁判所へいこう! 』(asin:4569669220)刊行。 要するに裁判傍聴入門ですね。 今回は、冒頭の、そもそも裁判所とはどのような場かといった概説のほか、刑法裁判の各種例(殺人罪、放火罪、窃盗罪、詐欺罪etcetc)、世界の法学史上のトリビア(珍判決の例、動物や無生物を被告にした欧米の宗教裁判の歴史、今でもある決闘罪etcetc)、あと巻末の裁判官鑑賞参考用ブックガイド&シネマガイド(『半落ち』『それでもボクはやってない』etcetc)などを担当。 書の執筆中は、実際、何度か東京地裁に見学にも行った(傍聴マニアの間では有名な阿蘇山大噴火氏とエレベーターの前ですれ違ったりした)。 被告は悪人そうに見えない場合も多い。家宅侵入強制わいせつ事件の裁判を見たら、意外に傍聴者に女性が多く(他人事ではなく、女性の敵許すまじ、という意識のためか?)、また被告が意外にイケメン風だった

    2007-12-13
  • 2007-11-05

    2005年秋刊行の『「世界の神々」がよくわかる』(isbn:4569665519)以来続けてきたPHP文庫の神話・伝説・ファンタジー概説シリーズも遂に5冊目に突入で、『伝説の「武器・防具」がよくわかる』(isbn:4569669182)が刊行。今回は―― I.剣(両刃の刀剣) II.刀(片刃の刀剣、おもに日刀) III.長柄武器(槍、鋒ほか) IV.打撃武器(斧、ハンマーほか) V.射程武器(弓、投擲武器ほか) VI.防具(鎧、兜、盾) ――という構成で、当方は筆頭の「剣」の章を担当しました。具体的には、エクスカリバーとか草薙剣とか干将莫耶とかを執筆(他の章ではグングニルの槍やら妖刀村正やらイージスの盾が登場)。もう1冊まるごと「体は剣で出来ている」みたいな感じ。 ただし今回は、一部、伝説・神話上のものと実在物が混在という、従来のPHP文庫のこのシリーズからすると少々変則的なスタイル

    2007-11-05
  • 電氣アジール日録 - 外国にも「ただの国民」は多数いる

    『論座』8月号を読むと、フランスのサルコジ新大統領についての記事が興味深い。 フランスといえば、アメリカの進出を嫌う伝統的小売商支持者によって反マクドナルド暴動の起きる国である。だが、そんな同国にもアメリカ文化で育った世代が現れていて、戦後生まれの親米主義者サルコジはその筆頭ということになるらしい。 以前、坪内祐三が『諸君!』に書いてた記事によれば、ノーマン・ポドレッツら米国ネオコンのイデオローグたちも、アメリカ西部・南部の伝統的保守文化などではなく、マーベルコミックとロックンロールの戦後アメリカ文化で育った「サブカル保守」世代というが、それと似たようなものらしい。 「保守」の中身が伝統土着ではなく消費資文化の利便性になりつつあるというのは、日だけではなく、EU諸国まで先進国どこも同じ傾向ということか。だが「ただの国民」多数の音はこっちなのかも知れない。 ところで同じ『論座』今月

    電氣アジール日録 - 外国にも「ただの国民」は多数いる
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